ここではZoomを用いたリモート連句会の主催者となった際の進め方の例をご紹介します。実際にはZoomの使い方についてある程度ご精通なさっている必要がありますが、まだ使ったことがない方にもどのようなものか知るためのサンプルとして頂けたら幸いです。
Zoomを用いたリモート連句会は、ビデオ通話をしながら「チャット」と「画面共有」の機能を用いて進めます。チャットで句を送り、治定したら共有された画面に句を書き連ねます。この例には執筆が登場します。執筆はいろいろな機能を使わなければならないのですが捌きはZoomに精通していなくでも大丈夫です。
- チャットで執筆宛に出句する。
- 画面共有で句案を公開
- 捌きによる治定
- 一巻に書き加える
- ノートに清書
1.チャットで執筆宛に出句する。
まず、連衆はZoomのチャット機能を用いて出句します。宛先を「全員」から変更して執筆にすると、執筆と本人の一対一の会話になり他の人からはみえません。この例では互選や出勝を匿名で行うため執筆宛にしています。
2. 画面共有で句案を公開
執筆は予めMicrosoft Wordの新規ファイルを開いて画面共有をしておきます。そうすると参加者全員が執筆の手元のPCで編集している新規ファイルを見ることができます。
連衆はいわばテレビ越しにMicrosft Wordの画面を見ているのと同じ状態なので、編集することはできません。ファイルに書き込めるのは執筆だけです。
執筆は、先ほど連衆から頂いた句案をWordファイルにコピー&ペーストして公開します。
3. 捌きによる治定
捌きは「画面共有」されたWordファイルを見ながら治定した句をビデオ通話で知らせます。
4. 一巻に書き加える
執筆は捌きの発言をきき、「画面の共有」で皆に公開中のWordファイルに治定句を書き加えます。句案と一巻を同じファイルの中に書くので、書き方には少し工夫が必要かもしれません。
「画面の共有」では様々なアプリケーションを共有することができます。
5. ノートに清書
連衆は執筆が画面共有しているWordファイルに書き加えた句をノートに清書します。これは実際の連句の座と同じですね。
なお、連衆は執筆が画面共有しているWordファイルからコピー&ペーストすることは出来ません。テレビモニターで人の画面をみているようなものと思ってください。
1〜5を繰り返して一巻を満尾させましょう。
6. チャットの保存・校合した一巻の送付
ログアウトするとそれまでのチャットは消えてしまいます。連衆のメールアドレスなどは退出する前に別のファイルなどに保存してください。
また、出来上がった作品は、執筆が校合して捌きや連衆にメールで送るなど、いつものようにご調整ください。