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■④歌仙「飛行船」ウ10治定 2018.4.13 起首
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春風や空を漕ぎ出す飛行船 富士
はなつめくさを敷き詰める丘 雀羅
のどらかにパッチワークの針持ちて 鈴代
もめん豆腐をあられ切りする 小石
初雪を連れてきそうな月の顔 小波 月・冬
煤竹売りに寄って来る犬 桃
ウ
喧騒を逸れし辺りに家を借り 和嘉子
土を友とし風と語らふ 冨
雀荘に誘われサボる中国語 可不可
二時間目には食べる弁当 にゃん子
海の付くしこ名をすでに決めていて 羅
いろこの宮へ帰るクリオネ 桃
曼殊沙華沸き立つ赤を寂しとも 冨
道行照らす淡き月影 に
傷痕を内ふところに秋袷 代
いっぽんどっこ唄うカラオケ 桃
(一本独鈷唄うカラオケ)原句
○桃さん、「いっぽんどっこ」とさせて下さい。「一本独鈷(どっこ)」というのは博多帯の独鈷紋のことですが、それと「広辞苑」には載っていませんけれど、「組織の傘下に入らない極道」といった意味でも流布しています。昔水前寺清子さんが歌って流行った、♪「ぼろは着ててもこころの錦~」という「いっぽんどっこの唄」という歌がありました。「レファレンス協同データベース」で引きますと、作詞者の星野哲郎氏は「漁師の心意気や芸者衆が(一本独鈷の)帯にかけた意気地を重ね合わせて書いた」とのことで極道賛美の唄ではもちろんありません。が、カタギさんのメンタリティと言いきることも出来ない、その筋の方も感情移入出来る要素を多分に持った「いっぽんどっこ」です。
「観音堂は保養所の奥 小石」、神釈越不嫌というくらいですから、四句前の「いろこの宮」にはまったく障りません。今の連句は障りのことを少々ナーバスに言い合う傾向がありますが、短句でもどうすればうまく面白く言えるかというところに注力したいですね。たとえばここなら「観音堂にさいころの音」としてその先へと転がすのもいいかと思います。
「外科医の妹カラオケが好き 富士」、「傷痕」ー「外科医」だけで付いていたら飛躍が足りませんが、人間関係も反映され面白いです。「お地蔵様を拝む習はし」、俳句でも同じですが、童話ではないのですから「お地蔵様」というのはなるべくよした方がよいですね。「空振り覚悟」、そうですね。ぶんぶん振り回して下さい(^^) その勢いだけで押し通るということもあります。
次は花の句です。どうぞ。