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#10951
雀羅
ゲスト

■④歌仙「飛行船」ナオ1治定     2018.4.13   起首
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春風や空を漕ぎ出す飛行船         富士
 はなつめくさを敷き詰める丘       雀羅
のどらかにパッチワークの針持ちて     鈴代
 もめん豆腐をあられ切りする       小石
初雪を連れてきそうな月の顔        小波 月・冬
  煤竹売りに寄って来る犬         桃

喧騒を逸れし辺りに家を借り        和嘉子
 土を友とし風と語らふ           冨
雀荘に誘われサボる中国語         可不可
 二時間目には食べる弁当         にゃん子 
海の付くしこ名をすでに決めていて       羅
 いろこの宮へ帰るクリオネ          桃
曼殊沙華沸き立つ赤を寂しとも         冨
 道行照らす淡き月影             に
傷痕を内ふところに秋袷            代
 いっぽんどっこ唄うカラオケ        桃
花ふぶくLEDの青色に             嘉
 下町工場胡蝶訪れ             羅
ナオ
留守番に問えば小僧は伊勢参         に
(留守番に問えば小僧は抜参)原句

○「抜参(ぬけまいり)」はお伊勢参りのことで、親や主人の許可をゆるしを得ずに伊勢参りしても帰ってから罰せられることはなかったというのを言いますが、江戸時代の習俗ですから「下町工場」とはひらきありますから、治定句のようにさせて下さい。初めて神祇が出ました。「用無しのお化け煙突大掃除」、「用無し」ならもう「大掃除」(晩春)より「解体」ですね。博物館行きの季語ですね。「待ちきれず開く地獄の釜の蓋」、「地獄の釜の蓋」は道端に咲く濃紫の花を付ける「きらん草」の別名ですが、打越に「花」がありますので出したくないところです。蕉門の俳諧書に「(花は)草越苦しからず」としてあるものもありますけれど(花は木類で草類と打越を嫌わないというりくつから)、ちょっと違和感ありますね。付句、従業員を「小僧」と呼ぶのは古いところですが、「胡蝶」がおとづれに、「お伊勢参りに出かけて留守ですよ」と応えている様で、「胡蝶」を人物に見立てても面白いですね。おしろい気のあるひとが訪ねてくるなんて、小僧さん隅におけません。あるいは、昔女工さんといった、そんな人が可愛らしい様子でやってくる、と見てもいいですし。恋句は三句去っていれば出せますので恋句に行ってもよろしいですし、そうもって行かなくてもよいです。次の展開を色々想像して遊んで下さい。

次は無季の短句です。連休に入りました。いい季節です。私は宿題山積でおこもりです(^^;)。でも付句遠慮無くお出し下さい。ここに入れるのは私も楽しみです。