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#1772
雀羅
ゲスト

■②歌仙「足摺や」ナウ3治定 雀羅   
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②歌仙「足摺や」            2017.12.1 起首

足摺や師走一日(いっぴ)の空の色           雀羅
 貝はまどろむ寒凪の下               柳下
知らぬどち小さき飲み屋の相席に           鞠鈴
 手相によれば子供運よし              麦子
走らせて月に翻びたき青インク            紅鯨 秋・月
  文豪こもる萩の古民家               鮎並

新藁の狼煙にむせる十勇士              小石
 牝鹿小牡鹿呼応するかに               鈴
ばったりと井筒に出会う幼どち            麦
 袴姿の後追った日も                晴
薙刀を習ふ会津の女学生             華美優
 毬果(きゅうか)の下がる樅の木を立て        柳
凍月を借りてスペースフリスビー           石 冬・月
 撮影班に続く残業                 羅
西郷どんの猟犬ツンも疲れ果            今日
 阿弥陀経読む僧の福耳               鮎
ゆうぐれの琵琶の音花の雨さそい            晴 春・花
スーパースター春の岬に                日
ナオ
まなうらに降りてこぬ凧鳴り続け            羅
 草餅つくる父の命日                 柳
あの世などないと信じている一家            麦
 爆弾本にボスが詰め寄る              日
熱戦中タイムと髪を撫付けて             石
 ニッカボッカは風に膨らみ              紅
どやどやと来て生ビール一気飲み          可不可
 稼ぎの悪い猿はつながれ               羅
舞ひやまぬ鶴の親子を見上げつつ            日
 お屋敷町を染めるもみぢ葉              紅
狩野家の夢に透けゆく昼の月             羅
 水指に飼う蟋蟀の声                晴
ナウ
 宇宙船降りくる彼はダンディに            麦
  蝶ネクタイを少しゆるめて            石
温泉の気分味わう入浴剤               晴
(白骨の入浴剤を愛づる日々)

○入浴剤を使って各地の名湯につかる楽しみもありますね。一昔前伊丹十三の出たCMでツムラの名湯「登別カルルス」というのがありました。連句はなるべく一般論で済ませず、( )のようにもう一歩踏み出す(個別性を描く)といいですよ。「白骨(シラホネ)」というのは勿論白骨温泉のこと。ハッコツではありません。白くないと白骨温泉らしくないとお客さんが思うのではないかと町営の白骨温泉に入浴剤を使っていたという“事件”があり、『大菩薩峠』が泣くよと思ったものですが、あの白骨の入浴剤ですと売り出す逆転の発想で汚名ばんするテもあるカナ、と。

昨日は東京地方23センチの大雪で交通機関は各地で大混乱でした。家の脇の路地が中学生の通学路になっているので今朝は2時間雪掻きし、よい運動でした。

晴さん、髙橋順子さんの連句はいわゆる結社連句のしばりに囚われないやわらかい感性が行き渡っていて、好ましい作者と感じています。連句の教室も持っておられます。「詩と連句」、ゆっくり味わえると思います。

では花前をどうぞ。雑の短句です。