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#20707
雀羅
ゲスト

■満尾☆★⑥歌仙「天牛や」★☆ 

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天牛や新幹線を止める雨        雀羅
 甚平のまま乗り移る舟       和嘉子
透かし入りノートブックを文机に     桃
 保養所の庭四季を彩り        富士
風に乗り玉兎の駆けて行く小径     小波 月・秋
 湧き水で研ぐ郷の新米         富

冬隣内なる鬼と打ち解けて        羅
 小町の歌を懸想文売          桃
あれ以来三日にあげず見る夢は      富
 くらげ寄せくる原発の海        羅
シャンパンの泡は細かにたちのぼり    桃
 絵筆に浸す淡き桃色         嘉
今ここでローランサンになりたくて    波
 ワープの基本五秒息とめ       小石
天窓の真上に月の冴ゆる刻        富 月・冬
  猫のかあさん予習復習        桃
よるべなく風に押さるる花筏       富
 店のはんこを掏られたる春      羅
ナオ
見返れば踊るひとゐて山笑ふ      波
 もうピカチュウの出ない草原     桃
七十路は人生ゲームの途中下車     富
 ハシビロコウのようなあいかた   にゃん子
大学の研究室を住処とし        桃
 同棲時代こわいもの無く       石
傘があるから逢ひに行く夏の雨     波
 伝道の書に挟むががんぼ       羅
反省をしながら食べるチョコレート   に
  億万光年思はれにきび        桃
朝まだき漫画喫茶を出れば月      に
  上野の森のもみぢ葉の濃き      羅
ナウ
眉ふとき男が入る菊人形         富
 奴で良しと祖父の生き甲斐      波
ユーキャンでマジック講座受けてみる  に
 酌めども尽きぬ徳利有れかし     石
あかときの大地を染むる花の屑     富
 リフティングする姉の春帽     執筆

           2018.7.10 起首
           2018.8.3  満尾

○「明日を待つ衣桁に掛かる花衣 波」は、前便の「蝶も扇も鳥も紅型 桃」を挙句に・・というアイデアに応えて下さっていますね。リャンメン待ちならぬ「リャンメン付け」ということでなかなか難しい技です。ここは大変印象的な「あかとき」句を頂きます。「花屑」も不思議なかがやきを持ちますね。

これにて⑥「天牛や」の巻満尾いたしました。次回の船出は立秋の頃ということに致しましょう。