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#22528
雀羅
ゲスト

■⑦歌仙「八月の」ナオ4治定    2018.8.9 起首
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八月の海に還るや首里の夢            雀羅
 三線の音の響く秋空            にゃん子
宵闇は竈の種火おこすらん             桃
  白米よりも雑穀がよく             富士
お仕着せのエクササイズに飽きが来て      和嘉子
 鷺の尾羽を拾う休め田              桃

鉄砲よりペンもて立てる志            田助
 文武両道こなすタレント             富
さらさらと塩も砂糖も同じ白             に
 どんな色にも染まる喜び              富
神さまはピアフの愛を取り上げて           羅
  バーのロートルピアノぽろぽろ           桃
寒月の街に塒を探しをり              富
 子どもがひとり増えるかまくら          桃
念のため隠しに入れる甘露飴            嘉
 どこまで解けた数独の紐            小石
混み合へる上野の山は花三分           富
 昼のぼんぼり強東風にゆれ           嘉
ナオ
来年も戻ってこいと河豚供養           に
 ざはつく声にアルファー波出づ         嘉
無視されてカーナビ拗ねているような       桃
 山道に沿ひ光る渓流              富
(山道に沿ふ渓流の音)原句

○打越に「ざはつく声」とあり、「渓流の音」→「光る渓流」とさせて下さい。ナビが反応しなくなると「拗ねているよう」に思えてくる瞬間ありますね。「自己責任は時に辛辣 富士」、ナビの指示に従わない走りをしたため迷ったのを「私を無視したから自己責任ですよ」とでもナビが言っているようです。「 高原の朝鳥語より明け」、ナビとの不和でこんな時間まで迷っていたのか・・という感じ。「鳥語」はここは「鳥の声」で、やはり音声の打越になります。

「同じ血液型の恋人 桃」、車で知らないところに迷い、お互い譲れない恋人同士とナビと三者の意見が噛みあわなくなったら厄介です。面倒なことが起きた時血液型のせいにしてあっさりホコを納めらるなら便利な解決法ですが・・。

「九州男児三歩下がれぬ 和嘉子」、前句の状況から面白い人物像を当ててきました。「九州男児」という言葉自体にすでに妥協しない(出来ない)一本気のニュアンスあり、「くまそは三歩さがれない人」などとやって見るのもいいですね。「くまそ(熊襲)」は大昔南九州(の人)をいいますが、今や直ぐには通じない言葉を使ってみるというのも連句の「俳言」です。「結論急ぐ理系の彼氏」、せっかちは理系にも文系にもいますから(^^)

>連句は同字を出さないとありますが、(繰り返し停滞を避けるためでよいでしょうか?)

○和嘉子さん、そうです。停滞感が生まれるし、うしろに引き返す「輪廻」から免れたいという感性・思想が連句だけでなく日本の文化にはありますね。茶道の道具の取り合わせにも強く働いています。同字再出は連句では一般的には「三句去」(三句間に句をおくこと)で解除ですが、字によってはそれぞれ個別に特別ルールがあります。なんと面倒なと言えばその通りですが、そのわけ・先人のこだわりをゆっくり考えてみるのはなかなか楽しいものです。同字は一律さっぱりないに越したことはないという考え方もありますが、ほんとうにそういうものなのかどうか、結論急がずにゆっくり取り組んでみましょう。

>九州男児三歩下がれぬ  はその前に混み合へる上野の山は花三分があるので却下と考えてよいでしょうか? 九州男児引くに引かれぬ としたいところですが、、、三歩下がれぬいじらしい所は伝わるのか?

○「九州男児」句の「三歩」に「三分」の「三」の同字はどうか、ということですね。これもうんと離れてますので(三句以上)問題ありません。「九州」~「上野」の地名も大丈夫です(地名二句去り)。

「21~22、京都貴船でイッパイ&連句してきます」などと書いて、そのあとご報告遅くなり、「イッパイ」がいっぱいになったのではないかとご心配おかけしたかもしれません。すみません。台風接近が危ぶまれましたが、天気にめぐまれ(京都らしくとても暑く)、すずしい貴船川でのイッパイ&連句させて頂きました。翌日はずっと気になっていた法然院のお参りも済ませられました。故人のご子息(能面師)に法然院の案内(広大な墓地をですが)をして頂き、ご自身あすは抗癌剤投与ですというのに京都駅まで車を走らせて下さったり、今回はとことん付き合う京都人のしんせつが身にしみました。

それではどうぞ。