■⑩歌仙「春立つや」4治定 2019.2.4 起首
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春立つや先づ拾ひ食ふ昨夜(きぞ)の豆 雀羅
雀の混じる淡雪の庭 小波
若駒の和毛に遊ぶ風の出て 安庵
もよう替えする姉を手伝う 小石
○ずいぶん薄味な感じの付句ですが、こういう付方は「会釈(あしらい)」、そして「起情(きじょう)」という手法になります。前句が戸外で、室内に場面が変わったのも變化ですね。
連句の表記は一巻通して仮名遣いは「統一」しなくてはいけないという考え方もありますが、仮名遣いの「混在」をむしろ「共存」と考え、連句本来の多様性を生かすものとして「ミックス文体」も排除しません。勿論付味によりますが。
では月の句をどうぞ。