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■⑩歌仙「春立つや」ウ12 2019.2.4 起首
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春立つや先づ拾ひ食ふ昨夜(きぞ)の豆 雀羅
雀の混じる淡雪の庭 小波
若駒の和毛に遊ぶ風の出て 安庵
もよう替えする姉を手伝う 小石
いざよいに帰宅の刻を促され 鈴代
新酒の酔いも加減宜しく 和嘉子
ウ
秋蝶は追われ五浦の海に消ゆ 庵
寵愛を捨て美声持つ夢 麦子
マエストロの赤い靴下まなうらに うに
くさい葉巻を厭ふ家政婦 羅
雨期となるカリブに浮かぶ島の旗 嘉
ネット切断ラジオ頼りに に
もち搗きの音をかなたの日曜日 羅
頭蓋骨から顔を復元 石
バルテュスの描く少女を笑う猫 庵
テニスコートに春月の出て 嘉
駆け引きは花の中なる蚤の市 に
しゃぼん玉来る峰打ちをする 羅
ナオ
ケバブ削ぐ刃物を研いでいるおとと に
同じ名前の墓多き村 庵
○「同じ名前の墓ばかり立つ」(原句)というとナマな感じでちょっとコワイので、治定句のようでどうでしょうか。なにしろ私は小学五年まで夜の便所(外厠)は母について来て貰ってましたもので。その間母は退屈なので星を見ながら「あれはカシオペアだな、うん」とかひとりごと言ってましたね。
「冬の日」で芭蕉と一座した名古屋連衆の荷兮(かけい)は「炭賣の」の巻で「血刀かくす月の暗きに」などという句を付けていますが、この人もコワイことを考えるものですね。きっと、荷兮は芭蕉はこわがりなんだなと見抜いたのだと思います。なぜかと言うに、後年の「奥の細道」もそうですが、この時の「野ざらし紀行」、「鹿島詣」「笈の小文」等々、この人は旅する時いつも誰かと一緒で、独り旅の出来ない人なんですね。
ではどうぞ。どちらかと言えば気分を引き揚げる方向で詠んでみましょう。