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雀羅

■⑩歌仙「春立つや」ナオ11治定       2019.2.4  起首
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春立つや先づ拾ひ食ふ昨夜(きぞ)の豆           雀羅
 雀の混じる淡雪の庭                 小波
若駒の和毛に遊ぶ風の出て               安庵
 もよう替えする姉を手伝う              小石
いざよいに帰宅の刻を促され               鈴代
 新酒の酔いも加減宜しく               和嘉子

秋蝶は追われ五浦の海に消ゆ               庵
 寵愛を捨て美声持つ夢                麦子
マエストロの赤い靴下まなうらに             うに
 くさい葉巻を厭ふ家政婦                羅
雨期となるカリブに浮かぶ島の旗             嘉
 ネット切断ラジオ頼りに                に 
もち搗きの音をかなたの日曜日              羅
 頭蓋骨から顔を復元                  石
バルテュスの描く少女を笑う猫              庵
 テニスコートに出づる春月               嘉
駆け引きは花の中なる蚤の市               に
 しゃぼん玉来る峰打ちをする              羅
ナオ
ケバブ削ぐ刃物を研いでいるおとと            に
 同じ名前の墓多き村                  庵
音曲のたけなわとなり秋祭                嘉
 ちちろを乗せた銀河鉄道              あげは
きらきらと月に抱かれて待つ子ども            波
 児相の闇に氷柱太りつ                 羅
食パンを焼きながら聞くもがり笛             庵
 売ったピアノは日本海越え               麦
壁紙は幾何学模様だけになり               は
 西部劇にも似合ふ転蓬                 不映
くの一は雨夜の月をうとうとと              に

○うにさんの原句は「くの一は雨夜の月を眠るなり」ですが、打越句が「だけにになり」と同じ留め字ですので治定句のようにさせて下さい。「西部劇」に「くの一」は外国物と邦画のギャップがありますが、いろんな映画を同時進行で制作している日活撮影所みたいなところ(昔調布の染地というところに住んでいて時々子ども連れて遊びに行ってました)を想像するとそんなにむちゃな付けでもありません。

「村境戻る六部に月明り 不映」、こちらも「六部」が一見西部劇にひっかかりますが、上記同様映画作りのちゃんぽん性を思えが、無理なくクリアー出来る場面です。そう言えば、昔日活が作っていた宍戸錠や小林旭らが活躍した国籍不明の西部劇「渡り鳥シリーズ」は、「俳諧は俳言を用いる連歌」という松永貞徳の定義とまったく同じ事で、連句は日活の西部劇なんだ、と思えば付句もぐっと楽になるのではないでしょうか。

秋は三句は続けるというきまり(式目)ですので、後二句秋です。どうぞ。