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■⑪歌仙「浅春の」ナオ6治定 2019.3.32 起首
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キーンドナルド氏に
浅春の過客閲(ケミ)する月日かな 雀羅
書棚に馨る梅の一輪 摩悠
名残雪虹色の夢手に受けて あげは
彼方の空に煙上れる 不映
有明の水脈(みお)を曳きゆく漁舟(イサナブネ) 田助 月・秋
曲げわっぱには零余子飯詰め は
ウ
花野ゆくをさなごを追ふ母であり しをん
をんなはぶたぬアメリカの兵 羅
オムレツのフォークに残る赤い紅 うに
寄せ書きしたる色紙黄ばんで は
古書市に浄瑠璃本を見つけたる 紫
父のめがねの似合う麦秋 小石
夕焼雲ヨガ教室は高階に に
ショートパンツで月を迎える 映 月・夏
奥さまは魔女いっしゅんでピッカピカ 安庵
ともだちの輪が世間さわがせ は
一山のひかりを集め花吹雪 ん
針魚のにぎり信楽に映え 庵
ナオ
焙炉場(ホイロバ)にあねさんかぶりしてた姉 映
胸の揺らぎは渋い声から は
閉まるドア共に押さえて乗った人 映
浜通りには潮の香があり 羅
わざはひを希望に変へて立つ石碑 は
井戸の茶碗を志の輔で聴く 石
○小石さんの原句には「井戸の茶碗」と「」が付いていますが、付句中の言葉には極力「」は付けない方がよいと思います。読めば落語演目とわかります。「わざはひを希望に変へて」というのはこういう穏やかなほっとする時間を持てるということでもあります。志の輔と古今亭志ん生ふたりの「井戸の茶碗」聴き比べてみました。志の輔は談志ゆずりなのかマクラ長いですね。談志は「マクラで笑い取ろうなんて、ダメややつほどそうだね」なんてこと延々とやり、「というようなこともマクラなんだろうね」、反射神経をハリネズミのように鏤めた騒がしい人だなあという感じ強いですが(談志ファンの方には失礼)、五代目志ん生のは時代もあるでしょうが、すまし汁のようにさっぱりとして、連句やる人にはこちら参考になるところおおい話術だなと思いました。
「「国権」入荷数に限りが うに」、「国権」というのは福島県の銘酒ですね。「浜通り」にどうか、というのはほとんどありません。これもよいなとは思うのですが、振り返ってみますと、私はどうも選択が飲食(おんじき)に傾く傾向があり(すでに見抜いていられる方あると思いますが)、好きなものは却って遠ざけねば・・という気もします。
「かもめ群れきて迷ふことなし しをん」、いいですね。「わざはひを希望に変へて立つ石碑」にぴったりです。ただ打越に「浜通りには潮の香があり 」もあり、もどりますかね。連句は過去を振り向かない、ということが大事です(こういう書き方ちょっとストレスを生むかも知れませんが・・)。
そろそろ季節入れてどうでしょう。