返信先: インターネット連句を始めます。

ホーム フォーラム インターネット連句 Vol.1 インターネット連句を始めます。 返信先: インターネット連句を始めます。

#44196
雀羅
ゲスト

■⑪歌仙「浅春の」ナウ1        2019.3.3 起首
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

鬼怒鳴門氏に
浅春の過客閲(ケミ)する月日かな           雀羅
 書棚に馨る梅の一輪                 摩悠
名残雪虹色の夢手に受けて             あげは
  彼方の空に煙上れる                 不映
有明の水脈(みお)を曳きゆく漁舟(イサナブネ)     田助 月・秋
 曲げわっぱには零余子飯詰め             は

花野ゆくをさなごを追ふ母であり          しをん
 をんなはぶたぬアメリカの兵             羅
オムレツのフォークに残る赤い紅           うに
 寄せ書きしたる色紙黄ばんで            は
古書市に浄瑠璃本を見つけたる            紫
 父のめがねの似合う麦秋             小石
夕焼雲ヨガ教室は高階に               に
 ショートパンツで月を迎える            映 月・夏
奥さまは魔女いっしゅんでピッカピカ        安庵
 ともだちの輪が世間さわがせ            は
一山のひかりを集め花吹雪              ん
 針魚のにぎり信楽に映え              庵
ナオ
焙炉場(ホイロバ)にあねさんかぶりしてた姉       映
  胸の揺らぎは渋い声から             は
閉まるドア共に押さえて乗った人           映
  浜通りには潮の香があり             羅 
わざはひを希望に変へて立つ石碑           は
 井戸の茶碗を志の輔で聴く            石
尻尾から鯛焼き食べる律儀者             映
 帳場箪笥に冬日射し入り             ん
適温になればおしえる電子音             は
 路面電車のがたんごとごと             に
土手の上(へ)に雲引きつれる月現(あ)れて     映
 まるくまあるく冷ゆる陵(みささぎ)         に
ナウ
プリペアド・ピアノに飾る吾亦紅          羅

○うにさん、そうですね、楽曲が和音だけでなく不協和音も使って効果をあげるように、連句も安定した心地よいコード進行だけでなく、異質なものをどう取りこめるか、連句で苦心するところそしてお楽しみの核心はここだと思います。芭蕉さんはこのところを「俳諧の益は俗を正す也」と言いました。ちなみに芥川龍之介はこの「正す」を「文法の教師のやうに語格や仮名遣ひを正すのではない。霊活に語感を捉へた上、俗語に魂を与へることである」と的確に読み抜いています。これが入った『芭蕉雑記』は青空文庫でも読めます。

「役者あまたの我が村芝居  不映」、こういう付け方、「前句が場の句(註・景の句)である場合、その前句の言葉のあやを聞きとがめて、そこから人情の句を付ける「起情(きじょう)の付」、と言われます(『十七季』p561)。前句はたしかに地芝居が始まりそうなそんな雰囲気ありますね。前句のはっするメッセージを、頭だけでなく五感で受け止める、というのが連句の付合いということなのでしょうね。

ではどうぞ。

0