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#44384
雀羅
ゲスト

■満尾☆★⑪歌仙「浅春の」☆★        
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鬼怒鳴門氏に
浅春の過客閲(ケミ)する月日かな           雀羅
 書棚に馨る梅の一輪                 摩悠
名残雪虹色の夢手に受けて             あげは
  彼方の空に煙上れる                 不映
有明の水脈(みお)を曳きゆく漁舟(イサナブネ)     田助 
 曲げわっぱには零余子飯詰め             は

花野ゆくをさなごを追ふ母であり          しをん
 をんなはぶたぬアメリカの兵             羅
オムレツのフォークに残る赤い紅           うに
 寄せ書きしたる色紙黄ばんで            は
古書市に浄瑠璃本を見つけたる            紫
 父のめがねの似合う麦秋             小石
夕焼雲ヨガ教室は高階に               に
 ショートパンツで月を迎える            映 
奥さまは魔女いっしゅんでピッカピカ        安庵
 ともだちの輪が世間さわがせ            は
一山のひかりを集め花吹雪              ん
 針魚のにぎり信楽に映え              庵
ナオ
焙炉場(ホイロバ)にあねさんかぶりしてた姉       映
  胸の揺らぎは渋い声から             は
閉まるドア共に押さえて乗った人           映
  浜通りには潮の香があり             羅 
わざはひを希望に変へて立つ石碑           は
 井戸の茶碗を志の輔で聴く            石
尻尾から鯛焼き食べる律儀者             映
 帳場箪笥に冬日射し入り             ん
適温になればおしえる電子音             は
 路面電車のがたんごとごと             に
土手の上(へ)に雲引きつれる月現(あ)れて     映
 まるくまあるく冷ゆる陵(みささぎ)         に
ナウ
プリペアド・ピアノに飾る吾亦紅          羅
 羊のむれを森に吸いこみ             庵
七人の小人に会って還る母             映
 掌(て)の中ある石は鶸(ひわ)色          に
はてしなくうつくしいくに花しずか         庵
 寝て聴くものに春の朗詠            執筆

        2019.3.3  起首
        2019.3.19  満尾

○安庵さんの花の句原句は「はてしなくうつくしいくに花しずむ」でしたが、「しずむ」はやはり追悼俳諧には避けたい言葉ですから一字替えて「しずか」とすれば、日本の美しい文化をこよなく愛したドナルド・キーンさんへの、文字通りよきはなむけになります。

「奥山の万年溜の花筏 不映」、「万年溜(まんねんだめ)」というのも面白い言葉です。小遣いが溜まるのはよいのですが、それ以外のものは澱んだり溜まったりしない方がよく、「花筏」も流して上げたいです。

「旅立てる友の面影花揺れて あげは」、キーンさんへの哀悼の感じられるいい花の句と思います。ただ発句に「過客」とあり、「旅立てる友」は戻りますね。挙句は発句に戻らないというのも連句の大事な心配りです。

以上もちまして、「鬼怒鳴門(キーンドナルド)氏追悼歌仙を満尾致しました。はなむけの付句を下さった皆様、ご覧頂きました皆様、有り難うございました。このような形での連句として2週間ちょっとは随分はやい満尾でしたが、キーン氏への思いを共有頂けた結果と感謝致します。

個人的なことながら、毎年のお四国へんろで今年は4/7~4/15(区切り打ち)を予定しており、それまでに完成できたこと実はホッとしております。満尾した作品は不備なところもあるのではと思いますが、遠慮無くご指摘頂ければと思います。

遍路から戻りましたら百韻連句をやれればと思います。おへんろの方でも毎日百韻(独吟)やりながら歩いています。それでは。

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