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#47328
雀羅
ゲスト

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歌仙「紙舟に」      2019.6.1 起首    【5時~6時治定】

紙舟に風待月の潮路かな          雀羅
 橋の彼方にはまなすの島         桃太郎
ふる里の夢を青磁に染め付けて       芳
 薪棚を薪いっぱいにする         うに
女子寮の語らひさやに十三夜        しをん  月・秋
 藻に住む虫の立てる聞き耳        優

この時と韋駄天走り茸番          芳
  穴あき銭を鳴らす親分          千百
寅年に猫を預けるめいわくさ        羅
 星占いで相性を決め            桃
献血が趣味だと笑う人といる        ゆかり
 ポイントカードで財布ぱんぱん       に
ぴかぴかのビリケンさんに頬ずりす      庵
  大綿虫のとんでくる頃          小石
月の道もどれば紅葉鍋が待ち         桃  月・冬
  杜氏の嫁の好きな舟唄           庵
凪いでなほ丹波の里に花降らせ に
はるの憂いに染まる極楽         百
ナオ

○千百さんの原句は「長閑に歩む極楽浄土」で、「極楽浄土」をすなおに叙していますが、もう一歩踏み込むと短句としてのキレが出せると思います。短句も長句に負けない味を出したいです。

「鳥雲に入る日帰りの旅 しをん」、歳時記では「鳥雲に入る」は仲春の季語で、花の後に出すと「季戻り」ということになりますが、昔は(江戸時代)は「鳥帰る」と同義とされ、『御傘』『はなひ草』等では「花」同様「三月」の季語としてあります。となると季戻りにはならないはずですが、現代の歳時記がおしなべて「仲春」としてしまっているのは「三月」を額面通りの陽暦三月で季別したということになります。いったん歳時記に繰り込まれてしまうと容易には元に戻せない例です。

「巣立ち見送る光よぶ朝 芳」、花との関係は、前後、違和感はないと思います。「スローライフの麗らかな朝」、これも「スローライフ」をすなおに引き延ばしていますので、「スローライフを軋ませる朝」くらい言っていいですね。「DIYを友と永き日」、この感じいいですが、「友」が要るでしょうか。「DIYにはまる永日」ですっきりしますね。

では春の長句をどうぞ。