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#48282
雀羅
ゲスト

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米字「風鈴を」           2019.7.13 起首
 
風鈴を見てゐる猫の夕かな           桃太郎
 ほたるぶくろに灯(トモシ)入る頃         雀羅
咳払影絵の舞台整ひて              うに
  空気読まない派手な着信            芳
九時五時をしっかり守り窓際に          笑女
  八枚切りのパンは売り切れ           に
なで肩の影をふみふみ小望月           安庵

○恋句としても読まれそうな付句ですが、「なで方でんなあ」などとおかしがられながら前の人の月影を踏んで歩いている様です。この句を読んでふと思ったのは関東大震災で26歳で死んだ富田木歩のこと。木歩は墨田区向島、あるいは玉の井遊郭のあたりで暮らしていましたが、生涯にひとりだけ女弟子が出来ました。「行く年やわれにもひとり女弟子」と木歩に詠まれている女性で、石川伽羅女、近くの帽子工場で働いている若い女工さん。いきなり「木歩先生」と跳び込んで来た伽羅女(木歩が付けてあげた俳号)に、小学校も出ておらず、貧乏で、両足麻痺のため家の中も這ってしか動けない木歩は、びっくりもし、くぐもってもしまったでしょう。ゆえあって伽羅女が四国へんろに出て、巡礼の途中で果てた荷物の中から「師の影を踏みたいみんな踏みたい夕暮の」という最後の句があったことを知ります(『小説木歩』上田都史)。この句読んで、いきなり私も涙出ました。これはまさに木歩への恋文、と読み、上田氏もそのような描きかたをされています。ただ、今冷静に読むと、これはやはり、お大師様への思慕、ということだと思います。勿論、虚飾を去って、伽羅女が木歩の心に向き合おうとしていたのも間違いないのないところだったと思います。

木歩は気の毒な人、だけれども頑張った人、という同情をもって支えられる傾向はありますが、重度の身体障害者でありながら、暗い一方ではなく、頑張りの人というより、ユーモアの人で、遊び人の父親の血を引いて、藤八拳、花札が強く、「小梅吟舎」など作って、近所の若者たち、綺麗な娘さんたちも出入りさせ、若い宗匠としてなかなかの才覚ある人だったのだなと思います。たいくつな大学出より、無修学児童木歩(義足の意)のオーラに、人は惹きつけられたのでしょうね。脇道にそれました。

「リュウグウへ飛びたつ空にクロワッサン(三日月) うに」、米字は四花七月ですので、「クロワッサン」を月にしてしまおうという試みも面白いと思います。(三日月)なんて説明付けなくたっていいですよ。

では秋の短句どうぞ。まだ表ですので恋句でなないものを。

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