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9月14日
お待たせしました。
100句で一巻の百韻と12句で一巻の賜餐、それぞれで詠まれる一句の密度は同じでは無い筈ですね。それは百韻で構成される時間の流れと、一二韻の賜餐に於ける時間の流れは同じ速さであるけれど、コマ数が多ければひとコマに含まれる情報量は少なくて済むし、コマ数の少ない賜餐の場合、それを多くの情報量が補い、多面的な読みを可能にすることになるからです。
つまり、付け句を案じる場合に形式ごとの句数を確認した上で、一句を膨らます情報量の加減を考慮するということを忘れてはならないのです。
この「少年探偵団」の巻、残り九句が如何様に詠まれるか、一句の世界がどのように展開していくか、とても楽しみなことです。
さて、ウラ一句目恋の句は安庵さんの「赤いカバンが助手席に乗る」をいただきます。「赤いカバン」から恋を思うのはステレオタイプなイメージかとも思いますが、恋の序章として発展性を予感させているのではないでしょうか。採った一番の要因は赤色、それも強烈な鮮やかさに脳が刺激されました。次はウ二、冬の恋句です。16日の20時までに投句をお願いします。
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少年探偵団(賜餐) 2019.9.8起首
野分だつ僕ら少年探偵団 光明(秋)
月に透かせば顕れし地図 夕汐(月)
鳥渡る一村十戸寄り添うて しをん(秋)
ウ 赤いカバンが助手席に乗る 安庵(恋)
(冬恋)
(雑)
ナオ (春)
(花)
(春)
みなさんの付句
婚活企画魅力いっぱい 芳(恋)
*「婚活」は人と人の出会いを予想させますが、恋句として物足りなさを感じます。この句の場合、人物像が浮かばない点が採れなかった理由です。
インターネット連句楽しむ 夕汐(恋)
*求める句が伝わらなかったようですね。句意は同感です。
告白ならば面と向かわん 千百(恋)
*昨今では「告る・告られ」とかが使われたりするようで、「告白」だけなら「罪の告白」を思わせてしまうかも。
タトゥの腕に君が命と しをん(恋)
*「君が」を特定の名前にしてもいいですね。俳諧・古川柳にもよく詠まれた題材で、こういうのがあります。「おふくろの腕にしなびる親父の名」
赤いカバンが助手席に乗る 安庵(恋)
*この句をいただきます。直接的な恋句ではなく想像を膨らます恋句です。
相思貫き入り婿となり みゆき(恋)
*「相思育み入り婿となる」としてはいかがでしょう。
赤糸結ぶ筒井つのひと 遥夢(恋)
*伊勢物語の23段の「筒井筒」に因んだ幼馴染の恋を踏まえた句。「赤糸に結ばれる」という恋句はよく詠まれ、新鮮味は薄れてしまいましたね。
君恋すてふ噂の立ちて 閑坐(恋)
*恋真っ盛りのいまだ外周という感じに恋句としての物足りなさを覚えます。
飛脚に託すかな文字の文 今日(恋)
*徒然草の「二つ文字牛の角文字直な文字歪み文字とぞ君は覚ゆる」を踏まえた佳句。つまり、二つ文字(こ)、牛の角文字(ひ)、直な文字(し)、歪み文字(く)には「恋しく」の隠し言葉が秘められています。