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9月26日
お待たせしました。
今日は日帰りで大阪梅田界隈へ行ってきました。鈴木漠さんが代表の連句グループ「海市の会」の秋季例会でした。参加者は7名、例会といっても中身は昼食会で、松花堂弁当を味わい、お酒を飲む人は吞みかつ喋るという濃密な2時間を過ごしました。ビルの33階からの眺めは素晴らしく、西に明石海峡大橋が望めました。
さて、花と美酒に酔わされた後の付け句、芳さんの「船頭の訛り暖か堀巡り」をいただきます。時候の暖かさと船頭さんの人柄の暖かさを、「訛り」という言葉でうまく結び付けたと思います。堀巡りといえば島根県の松江城の堀巡りを私は思い出しました。
次はナウ一、雑の短句です、仮名留めでお詠みください。
残り三句になりました。投句締め切りは28日の20時とさせていただきます。
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少年探偵団(賜餐) 2019.9.8起首
野分だつ僕ら少年探偵団 光明(秋)
月に透かせば顕れし地図 夕汐(月)
鳥渡る一村十戸寄り添うて しをん(秋)
ウ 赤いカバンが助手席に乗る 安庵(恋)
逢瀬の日サンタさんより齎され メロン(冬恋)
とろけそうだよ君の指圧に 麻子(恋)
ナオ 凍解けて石仏少し傾きぬ ゆき(春)
人びと酔わす花と旨酒 遥夢(花)
船頭の訛り暖か堀巡り 芳(春)
ナウ (雑)
(夏)
(夏)
みなさんの付句
朝寝して連続ドラマ見損ねる 落胡(春)
*「連続ドラマ」が曖昧。読み手にどう読まれるか、そこに思い至る必要があります。
船頭の訛り暖か掘巡り 芳(春)
*この句をいただきます。
春宵の篝のゆれに生る風趣 メロン(春)
*繊細過ぎて物足りなさを覚えます。
北へ発つ春の飛脚を見送りて 遥夢(春)
*「花便り」或いは「桜前線」を「飛脚」に見立てた句ですね。表現に工夫があって面白いと思います。
ひと口でぐっと詰まりし蓬餅 今日(春)
*「ぐっと」が効果的な言葉か疑問。緊張感とユーモアが綯い交ぜになる
「ひと口で咽喉に詰まりし蓬餅」としたらいかがでしょう。
ぎゅうぎゅうと鍋の形の親子猫 麻子(春)
*「ぎゅうぎゅうと鍋の形に親子猫」としましょう。鍋の中の居心地がいいんでしょうね。採りたくなります。
春障子軒の鳥かご映る影 ゆき(春)
*「春障子」「軒」「鳥かご」という道具立てが、推敲すればすっきりしたものになると思います。
可愛さに仔猫どの子を貰はうか 夕汐(春)
*この句も付きますね。「可愛さ」が安直な感じもありますが。
紙鳶ぐんぐん上がる川を越え しをん(春)
*ぐんぐん上がっていくのを楽しんでいるのに、「川を越え」と目安を付け加えるのは逆効果ですね。川を越えさす必要なんて無いんですから。例えば「紙鳶ぐんぐん上がる糸の果」。
穏やかに祖母と母とで炉を塞ぐ 安庵(春)
*ということは、この様子を詠んだのは娘か息子、或いは他人の誰かになりますね。つまり「穏やかに」と、誰が感じたのかが曖昧になり、表面をなぞるだけで読みが深まらないのです。