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#51062
光明
ゲスト

11月 9日
皆様、お待たせしました。
「非懐紙」(十八韻*尻取り押韻一花一月)の興行をスタートするに当たって、発句を募りましたところ、下記の六句をお寄せていただきました。ありがとうございます。
その中から、夕汐さんの「百代を巡る季節や芭蕉の忌」を採りました。旧暦10月12日が松尾芭蕉の忌日で、十月の異称である時雨月と時雨に因む名句が多いことから「時雨忌」とも言われます。その時雨に因んだ句の一つが芭蕉の「世にふるもさらに宗祇のやどり哉」。これは芭蕉の崇敬する飯尾宗祇の「世にふるもさらにしぐれの宿りかな」を踏まえて詠んだものです。そこで夕汐さんの発句への挨拶句も「時雨」を、と考え、さらに二字尻取りが「芭蕉の忌」の「のき」ということから、発句の「百代を巡る季節や芭蕉の忌」に脇句「軒の宿りのしぐれ世に降り」と付けての出航となりました。句意は「雨宿りの仕儀となった時雨は、宗祇・芭蕉の頃と変わらない降り様をしており、両師を偲ぶよすがになりました」というところ。
さて、「非懐紙」のことも記しておきましょう。昭和24年、神戸在住の橋閒石氏が主宰する俳誌「白燕」第二号に於いて、「新形式」の連句として提唱されたもので、そこには「現在私が一つの私案として提唱しょうとする形式は、懐紙の観念を棄て去った二十四句のものである。懐紙を認めないが故に折もなければ表も裏もない。」「一巻に四季は一通り揃えたいし、春秋三句、夏冬二乃至一句を原則とするけれども、それに拘泥する必要もない。」「若い人が自由にのびのびと活躍する舞台であらしめたいというのが私の念願である」と結ばれています。懐紙を認めないというところから「非懐紙」と呼ばれるようになりました。今のところはこれぐらいにしておきましょう。橋閒石氏の非懐紙形式への思いはまた書かせていただきます。
まとめとして、「非懐紙」は「歌仙」などには有る「表」「裏」「名残表」「名残裏」の折が無いけれど、輪廻や打越を避けることや、去り嫌いを守るなど連句の基本は踏襲する。発句と脇句の関係も同季同場所同時刻であり、第三の転じも必須であるということです。
この「非懐紙」に尻取り押韻というプラスアルファを考えたのは神戸の鈴木漠氏です。押韻の数は二字(二音)で、韻律の響きも考慮されています。
それでは、第三の句は雑の長句になります。二字尻取りは(ふり)です。この音を頭に置いた句を案じてください。それとその句の脚韻がさらに尻取りに使われますので、ご配慮をお願いします。締切りは11日の20時とさせていただきます。

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     非懐紙十八韻「百代」の巻 ―尻取り押韻   2019.11.9起首

   百代を巡る季節や芭蕉の忌         夕汐(冬)
    軒の宿りのしぐれ世に降り        光明(冬)
                          (雑)
                          (新年)
                          (新年)

みなさんの発句、尻取りの例になりますので、今回もすべてに脇を付けてみました。
雪虫の不思議を語る少女かな         芳(冬)
 *愛しみ満ちる低き風邪声        光明(冬)

山荘の薪割る音や冬に入る         遥夢(冬)
 *異類婚姻出会う初鶴          光明(冬)

百代を巡る季節や芭蕉の忌         夕汐(冬)
 *この句をいただきました。

夜明け前アルミの窓枠から冬        安庵(冬)
 *浮遊するかに神の旅する        光明(冬)

暁鐘の染み渡り行く冬日和         秋草(冬)
 *余力残して終える蕎麦刈        光明(冬)

山鳩の声くぐもるや今朝の冬       しをん(冬)
 *不行届きも含む口切          光明(冬)