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#51181
光明
ゲスト

芳さんからの質問にお答えします。
「四句目の句の季語についてですが、新年ということでしたので、三夏の季語になる蟹を避けました。生きている蟹さんでなければ季語にならないということでしょうか」という質問です。
「蟹」は三夏の季語ですが、大歳時記の解説によりますと、「山や川や磯にいる子蟹をいう。子供がとって遊ぶ種類であって、ふつうに食用になるものではない。」とされています。今回、新年の句を詠むにあたり「蟹」そのものを選ばれた方は当然居ませんでした。しかし、尻取り押韻として「かに」を考えたとき、中華の「蟹玉」や「蟹チャーハン」「蟹味噌」を候補に挙げることは、上記の解説に従えば当然季語には該当しないことは明らかで、問題は無いことになります。それは夏の蟹には該当しない措辞であり、句としては新年の季語が必然的に求められ存在しているからです。
「生きている蟹さんでなければ季語にはならない」とは単純には言えず、生死は関係なく「蟹」そのものとして詠まれるものが季語になっています。冬なら「ずわい蟹」も居て、食用になっています。
 以上の点から、今回の「蟹座」は勿論星座のことで、押韻の「かに」をうまく引き出した措辞であったと言えます。また、季語の判断は単純ではないので、条件や状況までを考慮した幅広い判断力が必要だと思います。