返信先: インターネット連句を始めます。

ホーム フォーラム インターネット連句 Vol.1 インターネット連句を始めます。 返信先: インターネット連句を始めます。

#52223
光明
ゲスト

テルツァ・リーマ「之繞(しんにょう)」
1月18日
お待たせしました。
11句目は初韻になる脚韻を含む夏の句で、五句が寄せられました。その中でこのテルツァ・リーマ形式を代表するダンテの「神曲」に詠まれた「地獄の門」を取り入れた句、しをんさんの「銀杏散る地獄の門のエヴァの手に」を採らせていただきます。ロダンは「神曲」に想を得て、この「地獄の門」を1880年にパリの装飾美術館の門扉として制作しますが、未完成に終りました。これには有名な「考える人」も含まれています。ロダンの死後、残された石膏型を使い二つ鋳造され、ひとつはロダン美術館、もうひとつが上野の国立西洋美術館にあります。しをんさんの句はこの上野の美術館の景だと思われますが、下句「エヴァの手に」だと脚韻が(てに)になり、これではあと二句を読むのは難しいと判断し、「銀杏散る地獄の門の銅像に」とさせていただきました。
一二句目も秋の短句で、脚韻は三回目の(はい)になります。
締切は20日の20時です。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
     テルツァ・リーマ「之繞(しんにょう)」    2019.12.30起首

1    書初や連の之繞迷いなく         洋(新年) a
2     女賀客は夫の前妻          光明(新年恋)b
3    褄をとる芸妓の粋を真似て泣く     今日(恋)  a

4     霞食べても君とこの際         芳(春恋) b
5    花の香に我を忘れし天つ神       夕汐(花)  c
6     蝶が窓からごめんください      紋次(春)  b

7    アルバイト外郎売は舌を噛み      安庵(雑)  c
8     冷えたワインにびいどろの杯     秋草(夏)  d
9    夏空の鳶弧を描きつつ高見       遥夢(夏)  c

10    生き証人の語る死の灰        夕汐(雑)  d
11   銀杏散る地獄の門の銅像に      しをん(秋)  e
12                        (秋)  d

13 (月)  e
14                        (雑)  f
15                        (冬)  e

16                        (冬)  f

みなさんの付句
楼蘭は時緩やかに風爽(さや)か    遥夢(秋)
*中国はかつて楼蘭の近くのロプノール湖を核実験場として、50回以上の大気圏内水爆実験を繰返し、その実態は隠されたままで、一説によると多くのウィグル人が死亡し、現在も立入が制限されているそうです。遥夢さんの句は古の楼蘭を詠んで胸を打ちます。

温暖化ベニスも沈む風津波       秋草(秋)
*温暖化への対策は急を要する状況になっているのに、各国政府の対応は遅れ遅れになっています。オーストラリアでは日本の国土の半分に当たる面積が焼けてしまいました。そして現在も燃え広がっています。秋草さんの句、警鐘を鳴らしています。

銀杏散る地獄の門のエヴァの手に   しをん(秋)
*この句を修正していただきました。

実り知る金木犀の香りきて       紋次(秋)
*残念ながら五句目に花の香が出ていますね。

薄れゆくおくつきの文字曼殊沙華    今日(秋)
*脚韻への考慮が成されていないように思います。あと二回詠まれることを含んで下句を考えていただければと思います。(やげ)では「土産」しかないですね。そこで、「曼珠沙華おくつきの文字薄れたり」ではいかがでしょう。