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インターネット連句
ソネット「仁王門」(抱擁韻)
5月14日
お待たせしました。10句目は冬の短句で、9句が付けられました。その中から安庵さんの「閉じ籠もるのも飽きた寒鯉」を採りました。昨今の自粛生活へのイロニーを籠めた句に俳諧味を感じました。
さて、11句目は雑の長句で、脚韻は「ごひ」になります。混同の恐れがあるのは「ごい」と「ごゐ」です。ここの「鯉」はあくまでも「ごひ」ですからお間違いなく。
仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。
それでは、11句目の締切りを16日の20時とします。揮ってご投句ください。
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ソネット「仁王門」(抱擁韻) 2020.04.28起首
1 葉桜や夕陽溶けゆく仁王門 炬燵猫(夏)a
2 サングラス取り漢佇む 光明(夏)b
3 街角のカフェに読みさすアフォリズム 楽之(雑)b
4 金庫の宝二束三文 秋草(雑)a
5 満ち欠けを諾ひ巡る今日の月 メロン(月)c
6 夢見る朱鷺を起こさないやう 小石(秋)d
7 新酒利く審査員らの無言行 ゆき(秋)d
8 浮気責めてもニクい落着き 遥夢(恋)c
9 帰るなと抱き留めるかに雪しまく 夕汐(冬恋)e
10 閉じ籠もるのも飽きた寒鯉 安庵(冬)f
11 (雑)f
12 (春)e
13 (花)g
14 (春)g
皆様の付句
強く生ひたる石垣苺 今日(冬)f
*季語に植物を選ばれていますが、先を見通して頂けば三句目には花の座があります。植物は二句去りということで、間に二句挟めば去り嫌いは原則クリアされ、ここも問題なしとされるかもしれません。しかし、花をよりよく賞美するならば、植物をここで詠むことは躊躇すべきだと私は思います。
追儺の式に出店見飽きて 閑坐(冬)f
*「出店」よりも「追儺の式に鬼を見飽きて」でいかがでしょう。
マスク大きく眼力の増し 秋草(冬)f
*下句「眼力が増し」が、2句目の「サングラス取り」と差し合うと思います。
故郷遠く偲ぶ雑炊 遥夢(冬)f
*「雑炊」が「偲ぶ」ほどの思いに応えられているのか、情報不足では。
故郷の母咳に敏感 芳(冬)f
*色々な事情があっての敏感さだと思います。昔は結核は不治の病でしたから、そういう思いにも結びつくドラマがあるのでしょうね。
閉じ籠もるのも飽きた寒鯉 安庵(冬)f
*この句をいただきました。井伏鱒二の「山椒魚」との共通性を思いました。
埋火残る鉄瓶の下 ゆき(冬)f
*「残る」の表現がおかしい。「埋火のある鉄瓶の下」「鉄瓶の下見ゆる埋火」でしょうか。
冬はハワイと誘ふチラシ 楽之(冬)f
*下七が「いざなふチラシ」と四三なので、リズムが突っかかるのが気になります。
希望といふ字つなぐラグビー メロン(冬)f
*去年の盛り上がりが思い出されます。特に釜石は震災復興に寄り添ったラグビーに、未来への希望を託しているのが伝わりました。