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インターネット連句
ソネット「顔彩の青」(平坦韻)
6月14日
皆様、おまたせしました。10句目は恋の短句で、脚韻はふたつめの「いち」でした。適した語句はあまり多くなくて、「位置」と「未開地」と「期待値」が内訳になります。「一」もふたつありましたが、数詞はもう採れないという思いを伝えていました。
その中からメロンさんの「成人なれど恋は未開地」を採りました。恋の領域はいまだ未開地、でもそれは可能性のある開かれた領域とも言えますね。
11句目も恋句になります。脚韻はf韻の最初ですが、仮名留めを希望します。
仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。
それでは、11句目の締切りを6月16日の20時とします。揮ってご投句ください。
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ソネット「顔彩の青」(平坦韻) 2020.05.28起首
1 顔彩の青買ひ足すや五月晴 芳(夏)a
2 四葩自慢の亭へ御招ばれ 光明(夏)a
3 きつかけは水琴窟の話題から 日和(恋)b
4 新絹纏ふ君はハイカラ ゆき(秋恋)b
5 玉兎連れローカル線の気まま旅 すみれ(月)c
6 迎へし猫にみやげ木天蓼 安庵(秋)c
7 時経ても笑ひの渦のサザエさん 今日(雑)d
8 マスク品薄励む増産 遥夢(冬)d
9 賑ひの社遠くに酉の市 夕汐(冬)e
10 成人なれど恋は未開地 メロン(恋)e
11 (恋)f
12 (春)f
13 (花)g
14 (春)g
皆様の付句
手鍋下げても嫁ぐ未開地 秋草(恋)e
*「未開地」そのものに嫁ぐ、その距離感が前句から離れ過ぎのように思いました。
彼の流し目上がる期待値 遥夢(恋)e
*「期待値」が、恋句を構成する語句としての働きを十分担えていないのでは。
グループデート迷ふ立ち位置 日和(恋)e
*「グループデート」には「合コン」よりも青春を感じました。そこでの「立ち位置」は重要ですよね。
指輪を贈る君に唯一 閑坐(恋)e
*「ゆいいち」は「ゆいいつ」に同じですが、普通は使わないですよね。数詞の「一」字、悩ましいところです。
浮気のばれた夫の所在地 すみれ(恋)e
*「浮気のばれる夫の所在地」とすれば現在進行中になります。
自撮りのふたり確かむる位置 しをん(恋)e
*「確かむる位置」よりも「微妙なる位置」とすれば、恋の実相が見えてくるのでは。
肩を触れ合ふうれし立ち位置 今日(恋)e
*「肩も触れ合ふ」とすれば、より親密感が増した句になります。
片恋を秘め座るこの位置 ゆき(恋)e
*「片思(かたも)ひを秘め」のほうが、より情熱が伝わると思います。
毎夜通うて粋に弥太一 安庵(恋)e
*小料理屋の女将に惚れて、夜毎通い続け、注文は「弥太一」ばかり。「弥太一」の意味は、豆腐を女房詞では「御壁」(おかべ)と称し、その「おかべ」から源義経の家臣「岡辺六弥太」をもじって言われた豆腐の異称が「六弥太」(ろくやた)で、それを縮めた「弥太」(やた)である豆腐と、酒一合を注文する時の言葉が「弥太一」(やたいち)ということ。この句も数詞の「一」が惜しい。
恋の相談辛い立ち位置 芳(恋)e
*想像すれば、相談された相手は恋のライバルで、自分も同じ人を好きだという状況の、微妙な「恋の立ち位置」が伝わります。
成人なれど恋は未開地 メロン(恋)e
*この句をいただきます。