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インターネット連句
ソネット「顔彩の青」(平坦韻)
6月18日
皆様、おまたせしました。12句目は春の短句で脚韻はf韻「めん」ですが、10句付けていただきました。「めん」の韻は大別して、「面」「麺」「綿」「メン」の四種類に限定されました。
その中から、小石さんの「日永マージャン待ちはリャンメン」を採りました。上句と下句のバランスの良さが句意を強めています。因みに「リャンメン」は麻雀の待ち手のひとつで、数の牌が2と3と続いている時、待ちは1か4の両面(リャンメン)になるということです。
往々にして、脚韻を詠む下句のあしらい的に配された季語の上句が見受けられますが、そのような句は一句としての表現力も、些か弱くなる嫌いがあるようです。
13句目はいよいよ花の句です。脚韻はg韻の最初になります。
仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。
それでは、13句目の締切りを6月20日の20時とします。揮ってご投句ください。
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ソネット「顔彩の青」(平坦韻) 2020.05.28起首
1 顔彩の青買ひ足すや五月晴 芳(夏)a
2 四葩自慢の亭へ御招ばれ 光明(夏)a
3 きつかけは水琴窟の話題から 日和(恋)b
4 新絹纏ふ君はハイカラ ゆき(秋恋)b
5 玉兎連れローカル線の気まま旅 すみれ(月)c
6 迎へし猫にみやげ木天蓼 安庵(秋)c
7 時経ても笑ひの渦のサザエさん 今日(雑)d
8 マスク品薄励む増産 遥夢(冬)d
9 賑ひの社遠くに酉の市 夕汐(冬)e
10 成人なれど恋は未開地 メロン(恋)e
11 今年こそ婚活サイト見極めん しをん(恋)f
12 日永マージャン待ちはリャンメン 小石(春)f
13 (花)g
14 (春)g
皆様の付句
凧合戦を競ふイケメン すみれ(春)f
*「競ふ」が「合戦」にそぐわないように思います。「遊ぶ」とか「挑む」でもいいのでは。
春雷聞きつ打つは能面 遥夢(春)f
*「春雷近く打つは能面」と緊迫感を出してみるのも一興かと。
無事卒業で保つ体面 秋草(春)f
*「体面」に引きずられて、句が立ってきませんね。
日永マージャン待ちはリャンメン 小石(春)f
*婚活サイトの出会いも両面待ち。この句をいただきました。
入園式に得意満面 ゆき(春)f
*季語の上句が動きますね。その分、句の勢いが弱くなるようです。
春の女神を磨く海綿 安庵(春)f
*「春の女神」は「佐保姫」のことでしょうか。「海綿」が苦しいところですが、修復作業のためにスポンジで美術品を磨くことはあるでしょうね。
朧に残る硬い文面 芳(春)f
*こういう季語の使い方は考える必要がありますね。天象の季語を「朧げ」な記憶として用いるのには抵抗があります。春の気分なので、これも通用するという考えもあるでしょうが。
春山スキー図るスタメン メロン(春)f
*「春スキー挑むスタメン」でしょうか、どうも「スタメン」は競技用語なので、春スキーにはそぐわないような気もします。
静を舞ふは朧夜の面 しをん(春)f
*謡曲「二人静」か、それとも「吉野静」でしょうか、「朧夜の面」に来歴があるのでしょうか、伝統芸能を詠みこむ難しさを覚えますね。
東風の屋台に共に食ふ麺 閑坐(春)f
*「東風の屋台」に無理があるようですね。ラーメンの屋台と季語の融合が今一つの感あり。脚韻「麺」はいいので、推敲の余地ありですね。