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#55548
光明
ゲスト

インターネット連句
ソネット「花火船」(交叉韻)
7月22日
 皆様、おまたせしました。13句目は花の座に準じるということで、春の花を詠み込まれた9句が集まりました。脚韻は三度目の「どり」でした。
 その中から、ゆきさんの「賑やかに桜まつりの傘踊り」を、「傘」字が打越になる11句目の「雨宿り」とやや差合いになるので、「賑やかに桜まつりの笠踊り」に修正して採りました。なお、「桜まつり」は季語としては認知されていないので、あくまでも季語「桜」を愛でる「まつり」との認識に基づいています。
 とうとう次は挙句となりました。春の短句で、季語は晩春か三春でお詠みください。脚韻はf韻で、これも三度目の「だん」になります。難しいでしょうが挙句の働きを持たせてください。
 前回同様、歌仙式の縛りは無く仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。但し一句内なら可。
 それでは、挙句の締切りを7月24日の20時とします。揮ってご投句ください。

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   ソネット「花火船」(交叉韻)   2020.06.29起首

1  花火船屋号半分消えかかり       安庵(夏花)a
2   蕩児いまだに波乗に暮れ       光明(夏)b
3  力学の基礎を学んだ発条秤     マリンバ(雑)a
4   米搗き飛蝗早よ捕つとくれ      今日(秋)b

5  名月に草の戸そつと訪ね来て      秋草(月)c
6   思ひの丈を競ふコスモス       小石(秋恋)d
7  恋敵抜駆け無しといふ掟       メロン(恋)c
8   甘く切ない古日記燃す         芳(冬恋)d

9  今生は夢のつづきか浮寝鳥      しをん(冬)e
10  破魔矢の鈴がはねる石段       安庵(新年)f
11 縄のれん帰宅途中の雨宿り      すみれ(雑)e

12  目刺を狙ふ猫の密談        炬燵猫(春)f
13 賑やかに桜まつりの笠踊り       ゆき(春)e
14                      (春)f

皆様の付句
賑やかに桜まつりの傘踊り       ゆき(春)e
*この句を「賑やかに桜まつりの笠踊り」としていただきます。桜と祭と踊りという、まさに賑やかな句になりました。

満開の桜に惹かれ後戻り       すみれ(春)e
*一度見たものを再度見ようとするほどの、見事な満開の花への思いが「後戻り」というに言葉に満ちています。

椿市珍種見付けて後戻り       しをん(春)e
*「椿市」(つばきいち)は椿の苗などを販売する市という意味なんでしょうが、(つばいち)とも読めて、それは奈良県桜井市にあった古代の市場の名称で、現在も地名として残っています。「海柘榴市」とも書きます。それらのことに気が行きました。椿市での散策の情景ですね。

椿咲く岬の宿へ道辿り        炬燵猫(春)e
*高知県の足摺岬がこのような椿咲く岬でしたね。「椿のトンネル」があったと思います。「道辿り」がごく自然に詠まれていますね。

落ちてなほ色立つ椿試し撮り    マリンバ(春)e
*「試し撮り」という言葉への思い入れが、椿に向っているのか、カメラに向かっているのか、どうも引き裂かれているように思います。

白藤の蕾かすかに薄緑         秋草(春)e
*白色ではなく薄緑であるという客観的発見に留まらず、「白藤の蕾欺き薄緑」と私的感情を含めても面白いのでは。

山桜探れど身には犬戻り        安庵(春)e
*脚韻の「犬戻り」は犬も登れないけわしい山路のこと。そんな道を山桜を求めて進むという、数寄者の行動が目に浮かびます。それが句を小さくしたかも知れませんね。

梅活ける襷の母のプロ気取り      遥夢(春)e
*この句も採ろうかと迷いました。「梅」は「花の兄」とも称され、桜より先の初春に咲きます。襷がけの「母」の行為に収斂させた点に句の弱さを感じました。

最高の桜撮らんと行き戻り        芳(春)e
*ここで「最高の桜」というか、「最高の花」というかで、歴然とした差があるようですね。最初から勝負がついた、「最高の桜」という手持ちの駒での戦いを、押し付けられた困難さが伝わります。

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