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インターネット連句
祝満尾 ソネット「花火船」(交叉韻)
7月25日
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ソネット「花火船」(交叉韻) 2020.06.29起首 07.24満尾
1 花火船屋号半分消えかかり 安庵(夏花)a
2 蕩児いまだに波乗に暮れ 光明(夏)b
3 力学の基礎を学んだ発条秤 マリンバ(雑)a
4 米搗き飛蝗早よ捕つとくれ 今日(秋)b
5 名月に草の戸そつと訪ね来て 秋草(月)c
6 思ひの丈を競ふコスモス 小石(秋恋)d
7 恋敵抜駆け無しといふ掟 メロン(恋)c
8 甘く切ない古日記燃す 芳(冬恋)d
9 今生は夢のつづきか浮寝鳥 しをん(冬)e
10 破魔矢の鈴がはねる石段 安庵(新年)f
11 縄のれん帰宅途中の雨宿り すみれ(雑)e
12 目刺を狙ふ猫の密談 炬燵猫(春)f
13 賑やかに桜まつりの笠踊り ゆき(春)e
14 黄蝶軽やか国を横断 遥夢(春)f
付記
この巻の特徴としては「飛蝗」「浮き寝鳥」「猫」「蝶」と、生類の句が4句も有るということから、補足説明をしますと、同生類を続けて出す場合は間に2句挟むという2句去りの決まりがあります。そこで問題は12句目の「猫」から14句目の「蝶」は、1句去りの打越になっていることです。これを解消する考えとして「異生類の打越は嫌わない」というものがあり、それを適用しました。猫は「哺乳類」ですが蝶は「昆虫」なので異生類になります。この典拠は『貞享式海印録』(原田曲斎著)です。その中に作例として次の付け合いがあります。
猫かはゆがる人ぞ恋しき 野坡
あの花の散らぬ工夫があるならば 芭蕉
箒目のうへに色々の蝶 野坡
「五人ぶち」の巻(続寒菊)
正に今回と同じ「猫」と「蝶」を詠んでいます。
以上、私は近い物は出さないということを鉄則にしていますが、賦物としての意味合いも含むような、遊びの興も湧く場合には外すことも有りとします。
再度ご案内します。次の興行に向けての発句の募集です。季は先取りをする形になります「初秋」でお詠み下さい。締切は7月31日の20時とします。形式はお楽しみに。