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光明
ゲスト

インターネット連句
7月31日
 新規興行の形式を「重伍」とします。この形式は芭蕉の弟子である宝井其角の考案とされ、其角編の選集『虚栗集』に収録されています。『虚栗集』は天和三年(1683年)、其角二十三歳の夏に刊行されました。
 さて、「重伍」(じゅうご)形式の内容は、一連五句の五連で句数二十五句、挙句が長句になるという特徴があります。形式名称「重伍」の謂れは五句×五連=二十五句に因んでいるか、或いは五句を重ねるからか、いずれかだと私は思います。でも、現代ではこの形式での実作はほとんどされていないようです。
 私の知っているのは、詩人で俳諧小説家の別所眞紀氏が実作された「はつなつの玻璃」という作品で、形式は「重伍二十五行」と称されています。この作品では、連の中の一句に「ゴ・五・午・後・御・語等々」という語を詠み込むことを課しています。これは一種の押韻になりますね。
 『虚栗集』の其角作品では、一連「中」三連「重」五連「十」と一連置きに「じゅう」という語を詠み込んでいます。
 今回、別所方式を踏襲して脇句から始め、我々は連の中の二句に「ご」音の語を詠み込むことにします。その位置は捌きから指示させていただきます。
 それでは発句の決定と脇句の付け、さらに発句候補句へのコメント、それらを8月1日に発表しますので、いましばらくお待ちください。

皆様の発句です。
*ご無沙汰を詫びつ香あぐ墓参    マリンバ(初秋)

*しつとりと夕闇に浮く白木槿      今日(初秋)

*山くだる水の速さよ今朝の秋     しをん(初秋)

*朝顔の蒼の深さや島の海        遥夢(初秋)

*野仏もほつと息つく今朝の秋      秋草(初秋)

*蜩や街灯までの遠き道          芳(初秋)

*無住寺に客を招くや酔芙蓉      すみれ(初秋)

*コロナ禍や主治医の卓の女郎花     安庵(初秋)

*夕刊を広げ爪切る震災忌       炬燵猫(初秋)

*初萩の一輪の紅愛しむかな      メロン(初秋)

*先輩の自慢の鋏庭木刈る       閑坐(初秋)
  元句の「挟み」を「鋏」に修正しました。