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インターネット連句
重伍・二十五句「一輪の紅」
8月1日
皆様、おまたせしました。重伍二十五句「一輪の紅」の巻がスタートしました。
発句の候補句11句の中から、メロンさんの「初萩の一輪の紅愛しむかな」を採りました。一句一章体で詠まれた「初萩」への思いには、細やかなものへ向けられた眼差しの優しさを感じますと共に、穏やかなスタートを約束する発句となりました。
それに付いた脇句は、「夢路抜け出し潜む邯鄲」です。かつて「邯鄲を聞く会」に参加した折、「邯鄲」は「萩」を棲みかとすると教えられた記憶があったのと、「邯鄲の夢」の故事に倣って案じました。
このあとの3句目は月の句をお詠み下さい。但し、初秋以外の月を希望します。なお、この3句目には「ご・ゴ・五・午・後・御・誤等々」の「ご」音を一音必ず詠み込んでください。さらに第三の留めの決りも守ってください。
今回の「重伍」形式、表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。
それでは、3句目の締切りを明日8月2日の20時とします。揮ってご投句ください。その後は一日置きに戻します。
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重伍・二十五句「一輪の紅」 2020.08.01起首
1 初萩の一輪の紅愛しむかな メロン(秋)
2 夢路抜け出し潜む邯鄲 光明(秋)
3 (月)「ご」音詠み込み
4 (雑)
5 (雑)
6
7
8
9
10
後、15句省略
皆様の発句
*ご無沙汰を詫びつ香あぐ墓参 マリンバ(初秋)
家紋親しく揺れる桔梗(きちかう) 光明(初秋)
訳ありの墓参とも読めますね。
*しつとりと夕闇に浮く白木槿 今日(初秋)
耳に馴染みし地虫鳴く音 光明(三秋)
「しつとりと」が物足りない気がしました。
*山くだる水の速さよ今朝の秋 しをん(初秋)
期待違へず変はる田の色 光明(三秋)
不穏さを思わせる発句を脇句で鎮めました。
*朝顔の蒼の深さや島の海 遥夢(初秋)
小小大と寄せる盆波 光明(初秋)
「深さ」が色彩と水深に懸かって効果的。
*野仏もほつと息つく今朝の秋 秋草(初秋)
草相撲取る子らの歓声 光明(初秋)
道祖神の媼と翁像と読みました。
*蜩や街灯までの遠き道 芳(初秋)
一端だけを見せる銀漢 光明(初秋)
取り戻せない星空に一抹の希望。
*無住寺に客を招くや酔芙蓉 すみれ(初秋)
耳の馳走と思ふ虫の音 光明(三秋)
妖怪譚にも読める発句でした。
*コロナ禍や主治医の卓の女郎花 安庵(初秋)
労らふやうに懸かる有明 光明(月三秋)
時宜を得た発句に月を添えました。
*夕刊を広げ爪切る震災忌 炬燵猫(初秋)
関東平野覆ふ新涼 光明(初秋)
あっけらかんなれど、「爪切る」が身に染む。
*初萩の一輪の紅愛しむかな メロン(初秋)
夢路抜け出し潜む邯鄲 光明(初秋)
この句をいただきます。萩に邯鄲を取り合わせました。
*先輩の自慢の鋏庭木刈る 閑坐(初秋)
跳人衣装は皆で新調 光明(初秋)
職人気質が浮かび上がります。