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#55704
光明
ゲスト

インターネット連句
 重伍・二十五句「一輪の紅」
8月1日
 皆様、おまたせしました。重伍二十五句「一輪の紅」の巻がスタートしました。
 発句の候補句11句の中から、メロンさんの「初萩の一輪の紅愛しむかな」を採りました。一句一章体で詠まれた「初萩」への思いには、細やかなものへ向けられた眼差しの優しさを感じますと共に、穏やかなスタートを約束する発句となりました。
 それに付いた脇句は、「夢路抜け出し潜む邯鄲」です。かつて「邯鄲を聞く会」に参加した折、「邯鄲」は「萩」を棲みかとすると教えられた記憶があったのと、「邯鄲の夢」の故事に倣って案じました。

 このあとの3句目は月の句をお詠み下さい。但し、初秋以外の月を希望します。なお、この3句目には「ご・ゴ・五・午・後・御・誤等々」の「ご」音を一音必ず詠み込んでください。さらに第三の留めの決りも守ってください。
 今回の「重伍」形式、表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。
 それでは、3句目の締切りを明日8月2日の20時とします。揮ってご投句ください。その後は一日置きに戻します。

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   重伍・二十五句「一輪の紅」  2020.08.01起首

1  初萩の一輪の紅愛しむかな      メロン(秋)
2   夢路抜け出し潜む邯鄲        光明(秋)
3                       (月)「ご」音詠み込み
4                       (雑)
5                       (雑)

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8
9
10
 後、15句省略

皆様の発句
*ご無沙汰を詫びつ香あぐ墓参    マリンバ(初秋)
  家紋親しく揺れる桔梗(きちかう)  光明(初秋)
訳ありの墓参とも読めますね。

*しつとりと夕闇に浮く白木槿      今日(初秋)
  耳に馴染みし地虫鳴く音       光明(三秋)
「しつとりと」が物足りない気がしました。

*山くだる水の速さよ今朝の秋     しをん(初秋)
  期待違へず変はる田の色       光明(三秋)
不穏さを思わせる発句を脇句で鎮めました。

*朝顔の蒼の深さや島の海        遥夢(初秋)
  小小大と寄せる盆波         光明(初秋)
「深さ」が色彩と水深に懸かって効果的。

*野仏もほつと息つく今朝の秋      秋草(初秋)
  草相撲取る子らの歓声        光明(初秋)
道祖神の媼と翁像と読みました。

*蜩や街灯までの遠き道          芳(初秋)
  一端だけを見せる銀漢        光明(初秋)
取り戻せない星空に一抹の希望。

*無住寺に客を招くや酔芙蓉      すみれ(初秋)
  耳の馳走と思ふ虫の音        光明(三秋)
妖怪譚にも読める発句でした。

*コロナ禍や主治医の卓の女郎花     安庵(初秋)
  労らふやうに懸かる有明       光明(月三秋)
時宜を得た発句に月を添えました。

*夕刊を広げ爪切る震災忌       炬燵猫(初秋)
  関東平野覆ふ新涼          光明(初秋)
あっけらかんなれど、「爪切る」が身に染む。

*初萩の一輪の紅愛しむかな      メロン(初秋)
  夢路抜け出し潜む邯鄲        光明(初秋)
この句をいただきます。萩に邯鄲を取り合わせました。

*先輩の自慢の鋏庭木刈る       閑坐(初秋)
  跳人衣装は皆で新調        光明(初秋)
職人気質が浮かび上がります。