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インターネット連句
重伍・二十五句「一輪の紅」
8月8日
皆様、おまたせしました。6句目の雑の短句に10句の候補句が寄せられました。その中に、異界に結び付く「かつぱ」が詠まれた句があり、民話採取に関わってみようと思い、遥夢さんの「村に伝はるかつぱ伝説」を採りました。
「河童」は『十七忌』では「河童祭」の傍題として、夏の季語とされていますが、『カラー図説日本大歳時記』には「河童祭」そのものが採用されていません。『現代俳句歳時記』には妖怪扱いの無季として載っています。遥夢さんは無季の扱いで詠まれたわけですが、十七忌に対してはもやもやが残りますね。
次の7句目は冬の句を、「Go」音字を1字入れてお詠み下さい。
今回の「重伍」形式、表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。
それでは、7句目の締切りを8月10日の20時とします。揮ってご投句ください。
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重伍・二十五句「一輪の紅」 2020.08.01起首
1 初萩の一輪の紅愛しむかな メロン(秋)
2 夢路抜け出し潜む邯鄲 光明(秋)
3 名月に稚児は上手に正座して すみれ(月)「児」
4 将棋教室賑はひを見せ 芳(雑)
5 評判の御膳汁粉を注文す ゆき(雑)「御」
6 村に伝はるかつぱ伝説 遥夢(雑)
7 (冬)「Go」音字詠み込み
8 (冬恋)
9 (恋)「Go」音字詠み込み
10 (恋)
後、15句省略
皆様の付句
柾目の下駄の音がカラコロ 安庵(雑)
*横溝正史の推理小説に出てくる探偵、金田一耕助を思わせます。次句の展開に委ねる遣句としての軽さがいいですね。
屋敷林より土鳩鳴く声 秋草(雑)
*「御膳汁粉」から「屋敷林」という広い場面へ発想が飛び、そこに鳩も鳴かしてうまく転じました。
庵主の快気祝ふ尼寺 ゆき(雑)
*快気祝いに汁粉を振る舞うと読める付け合い、釈教の「尼寺」を出してこられた点は結構だと思います。
循環バスでふらり乗り降り しをん(雑)
*この句も軽く遣句の働きを持たせていますね。美味い物巡りとも読めます。
荷物を積んで走る軽トラ すみれ(雑)
*「荷物」が気になります。「軽トラ」は普通、「荷物」を積む物ですから。
村に伝はるかつぱ伝説 遥夢(雑)
*この句をいただきます。柳田国男(やなぎたくにお)が背景に立って居るような気がします。
スマホに記する旅の日程 メロン(雑)
*万能通信機(携帯コンピューター)である「スマホ」なるものが綴る旅日記。将来に残るものがあるでしょうか。
昭和歌謡を流す有線 芳(雑)
*聞きたくなりますし、歌いたくなります。以前「東京大衆歌謡楽団」という4人組バンドの、路上演奏を浅草で聴いたことがあります。まさに昭和歌謡の名曲のメドレー演奏でした。ボーカルは東海林太郎張りで、いまも活躍しているようです。
そぼ降る雨に濡れし聖堂 炬燵猫(雑)
*私は東京神田の「ニコライ堂」を思い浮かべました。ひとつ気になったのが「天象」をここで出すと、次が冬季になるので天象の季語を使いにくくなるかな、ということです。その時は工夫をすれば済むことですが。
新型コロナこれで収束 今日(雑)
*そう願いたいものですが、今の時点では空言(そらごと)にどうしても聞こえてしまいますね。