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インターネット連句
重伍・二十五句「一輪の紅」 15句目
8月26日
皆様、おまたせしました。15句目は「Go」音を詠み込んで、春の長句をお作りいただき10句が集まりました。そこで、前句の時に書きましたが、素春になるということから、植物の句を詠むのはここか、次の三句目の春にはあればいいなと思っていました。それに応えるように、瞽女と絡めて藪椿を詠んだ、ゆきさんの「門付けの瞽女の挿したる藪つばき」があり、この句を採りました。元は「藪椿」ですが、「藪つばき」と仮名留めに修正しました。
次は16句目、春の短句を普通にお詠み下さい。
今回の「重伍」形式、表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。
それでは、16句目の締切りを8月28日の20時とします。揮ってご投句ください。
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重伍・二十五句「一輪の紅」 2020.08.01起首
1 初萩の一輪の紅愛しむかな メロン(秋)
2 夢路抜け出し潜む邯鄲 光明(秋)
3 名月に稚児は上手に正座して すみれ(月)「児」
4 将棋教室賑はひを見せ 芳(雑)
5 評判の御膳汁粉を注文す ゆき(雑)「御」
6 村に伝はるかつぱ伝説 遥夢(雑)
7 淋しさはいづこへ剥かむ冬林檎 しをん(冬)「檎」
8 誰が編んだか彼のセーター 秋草(冬恋)
9 語塞がり涙ながるるプロポーズ 安庵(恋)「語」
10 壕の入り口未来受け入れ 今日(恋)
11 田遊びの振舞酒でご機嫌に 遥夢(新年)「ご」
12 大間のマグロ今年競り勝つ 芳(新年)
13 鐘の音を遠くに聞いて術後の夜 安庵(雑)「後」
14 思ひがけない春の雪降る すみれ(春)
15 門付けの瞽女の挿したる藪つばき ゆき(春)「瞽」
16 (春)
17 (雑)「Go」音字
18 (雑)
19 (夏月)「Go」音字
20 (夏)
21 (雑)「Go」音字
22 (雑)
23 (花)「Go」音字
24 (春)
25 (春)「Go」音字
皆様の付句
アミーゴと山焼きを観に行く途次よ メロン(春)「ゴ」
*「アミーゴ(ともだち)」の登場はおもしろいのですが、それがもうひとつ生かされていないように思いました。具体的な動きをさせてほしいですね。
草原の仔馬交互に嘶いて すみれ(春)「互」
*前句の雪への反応としては、うまく付いていると思います。
胡麻豆腐雛のお膳に加えむと 遥夢(春)「胡」
*手間のかかる料理に挑戦するということから、状況を色々と分析、想像させますね。
門付けの瞽女の挿したる藪椿 ゆき(春)「瞽」
*この句をいただきますが、下五を此処は仮名留めにしたいので、「藪つばき」にしましょう。
燕来る三々五々に軒目指し しをん(春)「五」
*「三々五々」の使い方が少し気になりますね。本来はそれぞれの時間の設定ではなく、人や建物などの情景・状態の説明ということですから、「燕来る」には適さないと考えます。「燕来る親代々の軒目指し」とすればどうでしょう。
受験生最善尽くす覚悟秘め 秋草(春)「悟」
*前句の春の雪に、受験生としての気持が引き締まった感じがよく出ています。
種浸し五穀豊穣祈りをり 今日(春)「五」
*農業は自然相手で、まさに祈ることも仕事の一端ですね。
ほんのりと胡粉の雛の眉ほそく 小石(春)「胡」
*人形師の繊細な筆の運びが目に浮かびます。句としては「胡粉」までは言う必要が無いと思います。
五種ほどの山菜採りて沢巡り 芳(春)「五」
*「五種」という言葉を用いる必然性が弱いように感じました。
隠れ子をしていて眠り込む時正 安庵(春)「子」
*「隠れ子」は「かくれんぼう」で、「時正」(じしょう)は彼岸の中日である「春分の日」の、夜と昼が同じ長さという意味ですね。安庵さんの句には語彙が豊かになるという、表現力の豊かさがあります。でも、ここは仮名留めを希望していました。