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#57418
光明
ゲスト

インターネット連句
 重伍・二十五句「一輪の紅」 21句目
9月7日
 皆様、おまたせしました。21句目です。「Go」音字を1字入れる雑の長句に9句が集まりました。その中から、スポーツの句もあれば好いなという意を汲まれたのか、駅伝を詠まれたゆきさんの「アンカーのテープ切りたる牛蒡ぬき」を採りました。「牛蒡ぬき」の競争で一気に抜き去るという意味よりも、私にはデモ隊や抗議の座り込みに対する、人間を牛蒡に見立てた、「牛蒡ぬき」にするという命名が興味深いですね。

 次は22句目、雑の短句を仮名留めでお詠み下さい。

 今回の「重伍」形式、表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。
 それでは、22句目の締切りを9月9日の20時とします。揮ってご投句ください。挙句まで残り3句となりました。よろしくお願いします。

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   重伍・二十五句「一輪の紅」  2020.08.01起首

1  初萩の一輪の紅愛しむかな      メロン(秋)
2   夢路抜け出し潜む邯鄲        光明(秋)
3  名月に稚児は上手に正座して     すみれ(月)「児」
4   将棋教室賑はひを見せ         芳(雑)
5  評判の御膳汁粉を注文す        ゆき(雑)「御」

6   村に伝はるかつぱ伝説        遥夢(雑)
7  淋しさはいづこへ剥かむ冬林檎    しをん(冬)「檎」
8   誰が編んだか彼のセーター      秋草(冬恋)
9  語塞がり涙ながるるプロポーズ     安庵(恋)「語」
10  壕の入り口未来受け入れ       今日(恋)

11 田遊びの振舞酒でご機嫌に       遥夢(新年)「ご」
12  大間のマグロ今年競り勝つ       芳(新年)
13 鐘の音を遠くに聞いて術後の夜     安庵(雑)「後」
14  思ひがけない春の雪降る      すみれ(春)
15 門付けの瞽女の挿したる藪つばき    ゆき(春)「瞽」

16  木の芽峠を越えし蝶々       しをん(春)
17 消しゴムで作る落款旅便り       秋草(雑)「ゴ」
18  まだ覚えてる校歌ハミング      小石(雑)
19 五十階ペントハウスの月涼し     炬燵猫(夏月)「五」
20  裸足に痛き人工の芝         小石(夏)

21 アンカーのテープ切りたる牛蒡ぬき   ゆき(雑)「牛」
22                      (雑)
23                      (花)「Go」音字
24                      (春)
25                      (春)「Go」音字

皆様の付句
還暦にスタートさせる趣味娯楽    すみれ(雑)「娯」
*「趣味娯楽」の中身を具体化していただきたいですね。でも、ここは「娯楽」を使う必要が先行してしまいますね。「還暦」に拘らず、「何度でもスタートさせる趣味娯楽」という手もありますが。

午前さま即ち今は朝帰り       しをん(雑)「午」
*理屈先行になってしまいました。「午前さまパパに向かつてママが言ひ」と、子供の目線で捉えてみました。

相棒は互角の勝負競ふ仲         遥夢(雑)「互」
*将棋仲間のことでしょうね。「相棒」がどうも堅い表現のように思います。本来は駕籠を貫く棒を一緒に担ぐ相肩の意味ですから。いっその事、「ライバルと互角の勝負競ふ仲」とすればどうでしょう。

折々の心根染みる梯子段        秋草(雑)「子」
*家庭内ドラマの証言者である「梯子段」と言えますか。「折々の心根」が上手い表現だと思います。

アンカーのテープ切りたる牛蒡ぬき   ゆき(雑)「牛」
*この句をいただきます。

荘郷に子等待ち兼ねたグラウンド   メロン(雑)
*残念ながら「Go」音字を漢字1字で詠み込むということをお忘れになられたようです。

誤差かもね九秒台を狙ふ笑み       芳(雑)「誤」
*陸上100m走での日本新記録を狙うのでしょうか。そこにある「誤差」に目を向けた、面白い発想です

観客の声援なしが誤算なり       安庵(雑)「誤」
*新型コロナ禍で、無観客試合があり、制限観客数という設定が認められてという、新しい野球やサッカーの試合光景ですね。いかに観客との一体感が大切だと、改めて思い知らされました。

水底の珊瑚の森に迷ひ込み      炬燵猫(雑)「瑚」
*「浦島太郎」こそ日本のファンタジーの代表作だと私は思いますが、この句は「竜宮城」は出てきません。それに反して「珊瑚の森」の現実感が伝わります。