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#57515
光明
ゲスト

インターネット連句
 重伍・二十五句「一輪の紅」 23句目
9月11日
 皆様、おまたせしました。この巻ではただ一句の花の座ということで、「Go」音字詠み込みの花の句が9句集まりました。その中から、「花を待つ」という花への畏敬の念を持ち続けた人々を詠んだ、すみれさんの「爺と婆援護しあつて花を待つ」を、老夫婦の関係性をより的確に表すために、「援護」から「相互介護」に替え、「爺と婆介護しあつて花を待つ」として採りました。

 次は24句目挙句前です、春の短句を晩春か三春の季語でお詠み下さい。

 今回の「重伍」形式、表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。
 それでは、24句目の締切りを9月13日の20時とします。揮ってご投句ください。残り2句です、この形式は長句が挙句になります。

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   重伍・二十五句「一輪の紅」  2020.08.01起首

1  初萩の一輪の紅愛しむかな      メロン(秋)
2   夢路抜け出し潜む邯鄲        光明(秋)
3  名月に稚児は上手に正座して     すみれ(月)「児」
4   将棋教室賑はひを見せ         芳(雑)
5  評判の御膳汁粉を注文す        ゆき(雑)「御」

6   村に伝はるかつぱ伝説        遥夢(雑)
7  淋しさはいづこへ剥かむ冬林檎    しをん(冬)「檎」
8   誰が編んだか彼のセーター      秋草(冬恋)
9  語塞がり涙ながるるプロポーズ     安庵(恋)「語」
10  壕の入り口未来受け入れ       今日(恋)

11 田遊びの振舞酒でご機嫌に       遥夢(新年)「ご」
12  大間のマグロ今年競り勝つ       芳(新年)
13 鐘の音を遠くに聞いて術後の夜     安庵(雑)「後」
14  思ひがけない春の雪降る      すみれ(春)
15 門付けの瞽女の挿したる藪つばき    ゆき(春)「瞽」

16  木の芽峠を越えし蝶々       しをん(春)
17 消しゴムで作る落款旅便り       秋草(雑)「ゴ」
18  まだ覚えてる校歌ハミング      小石(雑)
19 五十階ペントハウスの月涼し     炬燵猫(夏月)「五」
20  裸足に痛き人工の芝         小石(夏)

21 アンカーのテープ切りたる牛蒡ぬき   ゆき(雑)「牛」
22  ゆらりふはりと熱気球飛ぶ      秋草(雑)
23 爺と婆介護しあつて花を待つ     すみれ(花)「護」
24                      (春)
25                      (春)「Go」音字

皆様の付句
あでやかを醍醐の花に得心す      小石(花)「醐」
*「醍醐の花」と出す事で、花の句として限定的になり広がりを欠くように思われます。

貫禄の花の下にて祈る加護        芳(花)「護」
*「貫禄」を花の形容に使われるのはあまり無いように思います。これはピンとくる人とこない人に別れるでしょうね。句としては組み合わせとして、「貫禄」「花の下」「祈る」「加護」という、それぞれの言葉の収まりが付かない感じがします。

花盛り穴子の寿司を伴にして      秋草(花)「子」
*花見弁当が穴子寿司である理由が、読み手を納得させるために、このような句の場合求められると思います。そこがこの句の弱点にもなるようです。課題のしがらみが「穴子」として出てしまった、その思いはよく分かります。

爺と婆援護しあつて花を待つ     すみれ(花)「護」
*この句を「爺と婆介護しあつて花を待つ」と修正していただきました。

余呉の湖眼下に望み花の宴       遥夢(花)「呉」
*この句の前提は、前句の「熱気球」からの視界であり、ストーリーになってしまっています。つまり「眼下」を出すことで、「熱気球」から転じ切れなくなったということです。

人の世の最期かくあれ花吹雪     しをん(花)「期」
*この句、「人の世の」よりも「人として最期かくあれ花吹雪」と、幾多の先人を偲べる句に修正してみましたが、惜しくも「雪」字が既出でした。

除外から解き放たれてGoto花      安庵(花)
*この「Go」は「ゴウ」と発音される英単語なので、ローマ字表記の「Go」音には残念ながら該当しません。来春は「Goto花見」も奨励されるでしょう。

保護猫もケージの中で花浴びて    炬燵猫(花)「護」
*「保護猫とケージの中で花を浴び」とすれば、猫と自分と花が一体になりますね。

禁酒せむこれを最後か花の宴      今日(花)「期」
*「最後」の「後」字は既出なので「最期」にしましょう。「禁酒」の「酒」字は既出でした。「歌詠みのこれが最期か花の下」なんてどうでしょう。