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インターネット連句
鳳鳥「仏蘭西の友」
10月3日
皆様、おまたせしました。
今回の新形式「鳳鳥」(あげはちょう)は服部秋扇氏が、二十韻形式の表四句から感じた窮屈さを解消するために、従来からある「胡蝶」形式をヒントに考え出された、右翅8句、中(胴体)4句、左翅8句の計20句という、蝶の形態を表現したこの「鳳鳥」です。服部氏の書くところによれば、「右八句は百韻の表八句にも似て森羅万象を豊かに詠みあげることを目指し、中四句は鮮烈な恋句を期待する。左八句は人情の機微にふれる渡りを期待したい。そして、この形式の名に因んで四季のいずれでもよいが、「蝶」を一句詠み込んで彩りとしたい。」とされています。花は1句、月は2句、それではスタートです。
発句の候補句12句の中から、芳さんの「名月や声懐かしき長電話」を採りました。「名月」と「長電話」の取り合わせにより、時間空間の広がりが提示されました。それに付けた脇句は、「葡萄酒醸す仏蘭西の友」です。ややベタな句ですが、現在の社会情勢の中、インターナショナルな結びつきを狙いました。
このあとの右3句目は初秋以外の秋の句をお詠み下さい。第三の留めの決りも守ってください。
今回の形式「鳳鳥」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。
それでは、右3句目(第三)の締切りを10月5日の20時とします。揮ってご投句ください。
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鳳鳥「仏蘭西の友」 2020.10.02起首
右 名月や声懐かしき長電話 芳(月)
葡萄酒醸す仏蘭西の友 光明(秋)
(秋)
(雑)
(雑)
(夏)
(夏)
(雑)
中 (雑)
(恋)
(恋)
(恋)
左 (冬)
(冬)
(省略)
皆様の発句
1.築五年売り家の軒や秋簾 今日(仲秋)
季節違へず襲ふ高潮 光明(仲秋)
2.誰の目も天を仰げば月静か 安庵(三秋月)
飛び交ふ音も弱き哀れ蚊 光明(仲秋)
3.名月や童力士の真顔なる ゆき(仲秋月)
神威を得んと相撲草引く 光明(仲秋)
4.秋場所や語れば長き武勇伝 小石(仲秋)
部屋のちやんこに使ふ間引菜 光明(仲秋)
5.父と子の酒酌み交はす良夜かな すみれ(仲秋月)
遠く近くにばつたんこ聴く 光明(仲秋)
6.秋冷や枕辺に寄る猫の息 遥夢(仲秋)
寝待を眺め触る肉球 光明(仲秋月)
7.明月や福耳著き磨崖仏 秋草(仲秋月)
シルクロードを偲ぶ実石榴 光明(仲秋)
8.アラームの無慈悲厨のひやひやと 葉っぱ(仲秋)
月を慕うて夜蛤鳴く 光明(仲秋月)
9.名月や声懐かしき長電話 芳(仲秋月)
葡萄酒醸す仏蘭西の友 光明(仲秋)
10.コロナとは無縁の村や稲架を結ふ 日和(晩秋)
月をバックに聴かす虫の音 光明(三秋月)
11.月今宵遠回りして眼鏡橋 炬燵猫(仲秋月)
独逸の俘虜を偲ぶ秋冷 光明(仲秋)
12.秋冷の香に包まれし夕べかな メロン(仲秋)
民の忍苦を除する明月 光明(仲秋月)