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インターネット連句
鳳蝶「仏蘭西の友」
11月4日
皆様、お待たせしました。左6句目は花前の春の短句です。ここから挙句まで残り3句を春の句が占めることになります。その最初の春の句に10句もお寄せいただきました。
そして、前句の船の航海から、バドミントンの「シャトルコック」を付けることにより、往復する意味を活かして、転じる働きを持たせたのが、遊子さんの「シャトルコックは春へ突き抜け」で、この句を採りました。「春へ突き抜け」の表現も個性的で効果的でした。
次の、左7句目は花の座になります。春の正花の句をお詠みください。残り2句となりました。
今回の形式「鳳蝶」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は一語一会です。
それでは、左7句目の締切りを11月6日の20時とします。揮ってご投句ください。11月からは偶数日が締切りです。
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鳳蝶「仏蘭西の友」 2020.10.02起首
右 名月や声懐かしき長電話 芳(月)
葡萄酒醸す仏蘭西の友 光明(秋)
蔦紅葉城壁朱く彩りて 秋草(秋)
眼鏡はづして合はすフォーカス 小石(雑)
あやとりの川がたちまち山となり しをん(雑)
風通りくる湯屋の籐椅子 炬燵猫(夏)
熱帯魚横目にヨガの猫ポーズ しをん(夏)
がつつり飯のレシピ定まる 遊子(雑)
中 箸置きは清水焼の色違ひ 安庵(恋)
切符二枚を予約する夢 ゆき(恋)
シューマンの余韻に浸る初デート 遥夢(恋)
そつと触れたる弥陀のてのひら 遊子(雑)
左 凍蝶は優しき月に見守られ すみれ(冬月)
何を贈らう終のボーナス 芳(冬)
故郷の父母へ離れの設計図 メロン(雑)
淑気の中に仰ぐ富士の嶺 遥夢(新年)
航海を結ぶ錨を今下ろす ゆき(雑)
シャトルコックは春へ突き抜け 遊子(春)
(花)
(春)
皆様の付句
ウエルカムとふ佐保姫の舞ふ メロン(春)
*「ウエルカムとふ佐保姫は舞ひ」でしょうか。「富士山」もご霊山、ご神体なので、打越に「佐保姫」は気になります。
シャトルコックは春へ突き抜け 遊子(春)
*この句をいただきます。
ふんはり飛んだ春のスカーフ すみれ(春)
*この句も採りたくなりました。春らしさが伝わります。
春の苺の香る日だまり 小石(春)
*花前の植物は好ましくないとされており、さらに「香る」というのも次句の花に障ると私は思います。
猿はのどかに毛繕ひして ゆき(春)
*「猿ものどかに毛繕ひして」とする方が、読みの上で前句との一体感が生れると思います。
春耕半ば畔で茶をたて 遥夢(春)
*この句自体は春らしく、風流さも感じられとてもいい句だと思いますが、前句への付き加減の判断が難しいですね。
浜の夕日に子猫じやれ合ひ しをん(春)
*この句は遥夢さんの句とは反対に、前句の景に重なり過ぎるように思います。特に「浜」を持って来ることからして、付き過ぎと言わざるを得ません。
お陰参りを任されし犬 日和(春)
*四国の金比羅さんへの代参犬は有名ですが、この句の「お蔭参」は伊勢参りのことでしょうね。代参犬はお伊勢さんでも行われたと思いますが。残念なのは仮名留め希望なので、採れませんでした。
春外套のボタン外して 炬燵猫(春)
*「春外套」も季語ですが、やや重たい感じがするので、春らしさを出すには、ここは「ボタン外して春コート着る」でいかがでしょう。
古書店街を歩く朧夜 秋草(春)
*古書店巡りは、私の唯一の趣味とも言えます。この句も漢字留めになってしまっていますね。「古書店街もすでに朧に」とすれば、読みも深まるように思います。