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インターネット連句
本宝塚「雪螢」の巻
12月1日
皆様おまたせしました。
故水沢魚乙氏が創案された新形式「宝塚」には、「本宝塚」と「新宝塚」があり、その違いは「本」が雪組・月組・花組・星組という従来の宝塚歌劇団の組名に因み、後年それに宙組が加わってからの設定を「新」と称します。
一連を七句とし、各連に組名を冠してその一文字と、歌劇団の演目に多い恋の句を必ず詠み込むことを特徴としています。
本宝塚は雪・月・花・星の四連✕七句で、合計28句を詠んでいただきます。その発句として、投句していただいた5句の中から選び出したのが、芳さんの「行く先を風に任せて雪螢」です。風に乗って舞う「雪螢」(別名雪虫・雪婆)を詠まれ、それが風任せに舞っているという景が、この巻の航海を暗示しているようにも思われ、それもいいなという感じで採りました。
次の第三の句は冬恋の句をお詠み下さい。第三の留め(今回は発句に「て」が出ているので、「らん留め」か「もなし留め」に)の決りも守ってください。
「宝塚」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。
それでは、第三の締切りを12月3日の20時とします。揮ってご投句ください。
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本宝塚「雪螢」 2020.12.01起首
雪 行く先を風に任せて雪蛍 芳(冬)
紫キャベツサラダ彩り 光明(冬)
(冬恋)
(恋)
(新年)
(新年)
(雑)
星 (雑)
(恋)
(夏恋)
皆様の発句にも脇を付けました。
1.木洩れ日の雪割草に移りけり しをん(初春)
「雪割草」は初春の季語になります。
木漏れ日の雪割茸を浮き立たせ しをん(初冬)
ふはりひらりと来る初鶴 光明(初冬)
2.城下町風も誘ふや初時雨 すみれ(初冬)
「城下町」は下句に置く方が、納まりが好くなります。
初時雨風も誘ふや城下町 すみれ(初冬)
残る紅葉を覆ふ寂寥 光明(初冬)
3.時雨るるや猫に招かれ茶屋の客 遥夢(初冬)
天狗の羽団扇持つ風狂 光明(初冬)
4.漱石忌猫がやさしくくしゃみする 晋山(仲冬)
「漱石忌」と「くさめ」、季語がふたつ有る季重なりになるので一つにし
ましょう。
吾輩の猫もやさしく漱石忌 晋山(仲冬)
流るる年を止める一服 光明(仲冬)