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#62379
光明
ゲスト

インターネット連句
 本宝塚「雪螢」の巻
12月15日
 皆様おまたせしました。星の連の二句目は夏の句を募りました。そして、7句集まりました。
 夏の句ということで、ほとんどが屋外での活動を描いた句になりました。その中から、乗物を詠んだすみれさんの「日焼した顔も晴れやかバイク旅」が、夏らしい旅の句になっており、この句を採りました。
 星の連一句目の「鳶」を「とんび」と仮名書きに修正しました。

  星の連の三句目は、夏の短句を仮名留めでお詠み下さい。

 「宝塚」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。

 それでは、星の連三句目の締切りを12月17日の20時とします。揮ってご投句ください。

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   本宝塚「雪螢」    2020.12.01起首
雪の連
  行く先を風に任せて雪蛍          芳(冬)
   紫キャベツサラダ彩り         光明(冬)
  君笑めば凍てる心も溶くるらん      遥夢(冬恋)
   在宅ワーク募る逢ひたさ       炬燵猫(恋)
  センサーで手水オン・オフ初社      日和(新年)
   毬杖打ちの村は賑はひ       マリンバ(新年)
  笛太鼓東京音頭繰返し          晋山(雑)
星の連
   とんび輪を描く原つぱの上       秋草(雑)
  日焼した顔も晴れやかバイク旅     すみれ(夏)
                        (夏)
                        (夏恋)
                        (恋)
                        (恋)
                        (雑)
月の連
                        (秋)

皆様の付句
よういドン素足で駆ける御山の子    遊子(夏)
*駆けっこなら「素足」よりも「裸足」がいいと思います。オリンピックのローマ大会のマラソンで優勝したアベベ選手は裸足で完走し、「裸足の英雄」と称されました。次の東京大会でも優勝し2連覇を果たしましたが、東京は靴を履いていました。駆けっこという競い合いが、打越の「笛太鼓東京音頭」に返る気がしました。

日焼した顔も晴れやかバイク旅    すみれ(夏)
*この句をいただきます。

黙々と朝顔の苗移植する        秋草(夏)
*前句の「原つぱ」に「朝顔の苗」を付けるのはいかがなものでしょう。「朝顔」は秋の花で、その苗だから初夏になりますが、花への期待感がもっと詠めれば良かったなあと思います。

山ガール老を随へ夏の槍        晋山(夏)
*一気に槍ヶ岳登山になりました。「老を随え」が分かりにくいですね。「老女」のガイド役なのか、「老いに負けじと」なのか、読みに迷います。

夏野ゆく子はスカートを翻し      遥夢(夏)
*唐突ですが、日本で最初のカラー映画作品である「カルメン故郷に帰る」は、高峰秀子主演、木下恵介監督による1951年の作品です。この句は「子」として詠まれていますが、「スカートを翻し」て「夏野ゆく」という動きが、私には映画のシーンに重なりました。敗戦後の社会で自由を謳歌するという意味合いを含んでいます。

目印のハンカチ竿に括り付け       芳(夏)
*「幸せの黄色いハンカチ」を思い出しました。元を正せば「幸せの黄色いリボン」という、1971年にアメリカで発表された話を山田洋二監督が翻案して映画化したそうです。日本ではハンカチですが、アメリカではリボンでした。
高倉健の好演を思い出しました。こういう含みのある句は好きです。

末の子は浮人形を離さずに     しをん(夏)
*唯一の屋内の句とも言えますか。季語である「浮き人形」は水遊びの玩具で、江戸時代から変遷を経て今に至る夏のおもちゃです。昔の蝋塗の人形やセルロイド製やブリキ製の小ボート、現代ではビニール製の動物や金魚のキャラクターなど、その素材は広がっていますね。子供を風呂好きにさせるのが、その目的のようです。別称に「浮いて来い」があります。