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インターネット連句
本宝塚「雪螢」の巻
12月17日
皆様おまたせしました。星の連の三句目は夏の短句をお詠みいただき、9句が集まりました。夏の季語では他季に比べて飲食に関するものが多く、それらをいかに使いこなすのかが、夏の季語の工夫する面白さだと思います。
そして星の連三句目は、芳さんの「負けん気を出すラムネ早飲み」を採りました。バイク旅に付いて、そして転じていくという役割を果たしてくれました。
星の連の四句目は、「星」字を詠み込んだ夏恋の句を、仮名留めでお願します。皆様への一斉課題としたいと思います。
「宝塚」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。
それでは、星の連四句目の締切りを12月19日の20時とします。揮ってご投句ください。
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本宝塚「雪螢」 2020.12.01起首
雪の連
行く先を風に任せて雪蛍 芳(冬) 雪
紫キャベツサラダ彩り 光明(冬)
君笑めば凍てる心も溶くるらん 遥夢(冬恋)
在宅ワーク募る逢ひたさ 炬燵猫(恋)
センサーで手水オン・オフ初社 日和(新年)
毬杖打ちの村は賑はひ マリンバ(新年)
笛太鼓東京音頭繰返し 晋山(雑)
星の連
とんび輪を描く原つぱの上 秋草(雑)
日焼した顔も晴れやかバイク旅 すみれ(夏)
負けん気を出すラムネ早飲み 芳(夏)
(夏恋) 星
(恋)
(恋)
(雑)
月の連
(秋)
皆様の付句
棒付き氷菓当たり俺だけ マリンバ(夏)
*「棒付き氷菓」は翻訳表現のようでこなれていないので、ここはストレートに「アイスキャンディー当り俺だけ」としましょう。
負けん気を出すラムネ早飲み 芳(夏)
*この句をいただきます。
夏星ひとつ道連れにして 遥夢(夏)
*果敢に「星」を出してくれましたが、四句目での皆様への課題にしたいと考えていましたので、次の夏恋で再挑戦してください。
老舗に藍の麻暖簾揺れ すみれ(夏)
*連句は一句の中に的確な情報と閃きを詠み込めるか、それもさりげなく、ということが常に求められると私は思います。この句では、「老舗」という単語は情報量が多すぎて、読み手の想像力が行き惑うように思われます。つまり商売の筋が見えてこないのです。
合歓の花咲く伊豆の山々 晋山(夏)
*3句前に地名の「東京」が出ているので、「伊豆」はまだ早いですね。前句に付けるということは、「バイク旅」に「伊豆の山々」が結び付く読みがあるはずという前提で、共感させていく事になります。それこそが前句に付いている要素ということから、付けが成立すると私は思います。前句の「バイク旅」から無作為に「伊豆の山々」を連想したというだけでは、物足りなさを感じてしまいます。
強化合宿女子のダイバー 炬燵猫(夏)
*この句の「ダイバー」は飛込みの選手のことですね。その強化合宿に参加した女子選手を詠まれた句ですが、外周をなぞっただけでいまひとつ句意が深まらないです。前句のドライバーへのダイバー繋がりでしょうか。
喃語つぶやき長昼寝覚め 揺子(夏)
*ようこそ揺子さん、よろしくお願いします。句意は昼寝から覚めた赤ちゃんが、言葉にならない音を発していると解釈できますが、どうでしょう。「喃語」には男女の睦言という意味もありますが、それだと「つぶやき」は適していないと思うので、ここは赤ちゃんとしましょう。季語は「昼寝覚」で、「長昼寝覚」のようには用いないですね。「昼寝覚から喃語発して」でしょうか。
定家葛の匂ひ微かに ゆき(夏)
*「定家葛の花」だと仲夏ですが、「定家葛」は晩秋の季語になります。
「定家葛の花も臈たけ」という詠みもできますね。
寺の三和土に夏帽子置く しをん(夏)
*前句が「バイク旅」、ということはヘルメットが必需品ですよね。それを含んでいる前提で考えると、「夏帽子」は気になります。「寺の三和土に白靴を脱ぐ」とすれば解決しますね。