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インターネット連句
本宝塚「雪螢」の巻
12月29日
皆様おまたせしました。月の連の二句目は秋の短句です。7句の付けが集まりましたが、その中の4句中で、「鴨」「邯鄲」「蓑虫」「虫」という生類が詠まれました。残りの3句は「地蔵盆」「約束の店」「案山子」でした。
そこで、今回は秋草さんの「蓑虫鳴けば猫の耳立ち」を採りました。実際には「蓑虫」が鳴くことは無く、詩歌の世界だけで鳴くものとされてきました。句意として「猫の耳が立」つと、猫にはその鳴かないはずの声が聞こえているのだと解釈すれば、それはそれで思白いですね。
次の月の連三句目は、「月」字を入れた月の句をお詠み下さい。
「宝塚」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。
それでは、月の連三句目の締切りを12月31日の20時とします。この一念最後の日に、思い残すことの無いよう「月」の句を、揮ってご投句ください。
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本宝塚「雪螢」 2020.12.01起首
雪の連
行く先を風に任せて雪蛍 芳(冬) 雪
紫キャベツサラダ彩り 光明(冬)
君笑めば凍てる心も溶くるらん 遥夢(冬恋)
在宅ワーク募る逢ひたさ 炬燵猫(恋)
センサーで手水オン・オフ初社 日和(新年)
毬杖打ちの村は賑はひ マリンバ(新年)
笛太鼓東京音頭繰返し 晋山(雑)
星の連
とんび輪を描く原つぱの上 秋草(雑)
日焼した顔も晴れやかバイク旅 すみれ(夏)
負けん気を出すラムネ早飲み 芳(夏)
夏星のひとつ二人の星と決め ゆき(夏恋) 星
季の移ろひに歩み揃はず メロン(恋)
白無垢のお色直しはチマチョゴリ 芳(恋)
済州島(チェジュ)の浜辺で探す貝殻 しをん(雑)
月の連
携帯はもうすぐ電池切れさうで すみれ(雑)
蓑虫鳴けば猫の耳立ち 秋草(秋)
(月) 月
(秋)
(秋恋)
(恋)
(雑)
皆様の付句
尾越の鴨の夕べ群なし しをん(秋)
*星の連一句目に「とんび」が出てますね。いまのところ鳥類は一種類でいいかなと思います。
邯鄲の声風の間に間に 遥夢(秋)
*「随(まにま)に」が正しいようです。その意とするところは「成行きに任せる」、あるいは「なすがままに任せて従うさま」となります。ということから、この句は「風の随に邯鄲の声」でないといけないようです。
蓑虫鳴けば猫の耳立ち 秋草(秋)
*この句をいただきます。
地蔵盆には神妙な子ら ゆき(秋)
*御詠歌が流れ、子供たちも手を合わせている光景が目に浮かびます。子供のころ、各町内にあるお地蔵さん巡りをして、お菓子を貰ったことを思い出しました。
約束の店夜寒に探す 晋山(秋)
*「夜寒に探す約束のバー」としたいところですが、「探す」が打越に既出なんですよね。
ストーリーある案山子さまざま 芳(秋)
*かかしコンテストと称するものが世にはあるようで、まさに「ストーリーある」ことを前提に評価されるのでしょうね。
虫の調べに酔ひしれている すみれ(秋)
*かつて、神戸市立森林植物園で開催された「秋の鳴く虫を聞く会」に参加したことがあります。閉園後の夜間特別企画ということで、小人数に別れての園内散策で、たくさんの虫の調べを聞くことができました。勿論、「邯鄲」も鳴いていました。この句の通り、まさに酔いしれました。