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#63750
光明
ゲスト

インターネット連句
 本宝塚「雪螢」の巻
12月29日
 皆様おまたせしました。月の連の二句目は秋の短句です。7句の付けが集まりましたが、その中の4句中で、「鴨」「邯鄲」「蓑虫」「虫」という生類が詠まれました。残りの3句は「地蔵盆」「約束の店」「案山子」でした。
 そこで、今回は秋草さんの「蓑虫鳴けば猫の耳立ち」を採りました。実際には「蓑虫」が鳴くことは無く、詩歌の世界だけで鳴くものとされてきました。句意として「猫の耳が立」つと、猫にはその鳴かないはずの声が聞こえているのだと解釈すれば、それはそれで思白いですね。

 次の月の連三句目は、「月」字を入れた月の句をお詠み下さい。

 「宝塚」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。

 それでは、月の連三句目の締切りを12月31日の20時とします。この一念最後の日に、思い残すことの無いよう「月」の句を、揮ってご投句ください。

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   本宝塚「雪螢」    2020.12.01起首
雪の連
  行く先を風に任せて雪蛍          芳(冬)  雪
   紫キャベツサラダ彩り         光明(冬)
  君笑めば凍てる心も溶くるらん      遥夢(冬恋)
   在宅ワーク募る逢ひたさ       炬燵猫(恋)
  センサーで手水オン・オフ初社      日和(新年)
   毬杖打ちの村は賑はひ       マリンバ(新年)
  笛太鼓東京音頭繰返し          晋山(雑)
星の連
   とんび輪を描く原つぱの上       秋草(雑)
  日焼した顔も晴れやかバイク旅     すみれ(夏)
   負けん気を出すラムネ早飲み       芳(夏)
  夏星のひとつ二人の星と決め       ゆき(夏恋) 星
   季の移ろひに歩み揃はず       メロン(恋)
  白無垢のお色直しはチマチョゴリ      芳(恋)
   済州島(チェジュ)の浜辺で探す貝殻 しをん(雑)
月の連
  携帯はもうすぐ電池切れさうで     すみれ(雑)
   蓑虫鳴けば猫の耳立ち         秋草(秋)
                        (月)  月
                        (秋)
                        (秋恋)
                        (恋)
                        (雑)

皆様の付句
尾越の鴨の夕べ群なし       しをん(秋)
*星の連一句目に「とんび」が出てますね。いまのところ鳥類は一種類でいいかなと思います。

邯鄲の声風の間に間に        遥夢(秋)
*「随(まにま)に」が正しいようです。その意とするところは「成行きに任せる」、あるいは「なすがままに任せて従うさま」となります。ということから、この句は「風の随に邯鄲の声」でないといけないようです。

蓑虫鳴けば猫の耳立ち        秋草(秋)
*この句をいただきます。

地蔵盆には神妙な子ら        ゆき(秋)
*御詠歌が流れ、子供たちも手を合わせている光景が目に浮かびます。子供のころ、各町内にあるお地蔵さん巡りをして、お菓子を貰ったことを思い出しました。

約束の店夜寒に探す         晋山(秋)
*「夜寒に探す約束のバー」としたいところですが、「探す」が打越に既出なんですよね。

ストーリーある案山子さまざま     芳(秋)
*かかしコンテストと称するものが世にはあるようで、まさに「ストーリーある」ことを前提に評価されるのでしょうね。

虫の調べに酔ひしれている     すみれ(秋)
*かつて、神戸市立森林植物園で開催された「秋の鳴く虫を聞く会」に参加したことがあります。閉園後の夜間特別企画ということで、小人数に別れての園内散策で、たくさんの虫の調べを聞くことができました。勿論、「邯鄲」も鳴いていました。この句の通り、まさに酔いしれました。