返信先: インターネット連句を始めます。

ホーム フォーラム インターネット連句 Vol.1 インターネット連句を始めます。 返信先: インターネット連句を始めます。

#63905
光明
ゲスト

インターネット連句
 本宝塚「雪螢」の巻
1月4日
 皆様、お待たせしました。
 今日から仕事始めの方も居られると思います。その影響か分かりませんが、月の連五句目としての恋の句は、やや少なめの6句が集まりました。秋恋の句が2句と恋句が4句です。
 その中から、遥夢さんの「許されぬ恋を語りて素浄瑠璃」を、「許されぬ恋語りたる素浄瑠璃」と修正して採りました。「素浄瑠璃」とは太夫と三味線だけで、演技や人形遣いを伴なわない浄瑠璃の演奏形式を言います。演目としての恋なのか、或いは太夫自身の恋なのか判断は読者に委ねられるという仕立て。そこに素浄瑠璃であることの意味を感じました。

 さて、月の連六句目は、恋の短句をお詠み下さい。

 「宝塚」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。

 月の連六句目の締切りを1月6日の20時とします。揮ってご投句ください。1月からは偶数日が締切となっています。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
   本宝塚「雪螢」    2020.12.01起首
雪の連
  行く先を風に任せて雪蛍          芳(冬)  雪
   紫キャベツサラダ彩り         光明(冬)
  君笑めば凍てる心も溶くるらん      遥夢(冬恋)
   在宅ワーク募る逢ひたさ       炬燵猫(恋)
  センサーで手水オン・オフ初社      日和(新年)
   毬杖打ちの村は賑はひ       マリンバ(新年)
  笛太鼓東京音頭繰返し          晋山(雑)
星の連
   とんび輪を描く原つぱの上       秋草(雑)
  日焼した顔も晴れやかバイク旅     すみれ(夏)
   負けん気を出すラムネ早飲み       芳(夏)
  夏星のひとつ二人の星と決め       ゆき(夏恋) 星
   季の移ろひに歩み揃はず       メロン(恋)
  白無垢のお色直しはチマチョゴリ      芳(恋)
   済州島(チェジュ)の浜辺で探す貝殻 しをん(雑)
月の連
  携帯はもうすぐ電池切れさうで     すみれ(雑)
   蓑虫鳴けば猫の耳立ち         秋草(秋)
  ひたひたと帰山の僧の月を連れ      遊子(月)  月
   老舗秘伝の旨き鱲子(からすみ)   炬燵猫(秋)
  許されぬ恋語りたる素浄瑠璃       遥夢(恋)
                        (恋)
                        (雑)

皆様の付句
割烹着似合ふ女将は艶めかし     すみれ(恋)
*「老舗」と「女将」が密接過ぎるように思います。

許されぬ恋を語りて素浄瑠璃      遥夢(恋)
*「許されぬ恋語りたる素浄瑠璃」に修正して、この句をいただきます。

生真面目な口説き文句に絆される   炬燵猫(恋)
*直線的な口説き文句を支えるのは、若さか老いか、いずれでしょう。絆される側にも同じ疑問が湧きます。「身を捨てた口説き文句に絆される」とすれば必死さは出てますね。

秋団扇我が身に重ね思ひ侘ぶ      秋草(秋恋)
*「捨て団扇我が身に重ね思ひ侘ぶ」という詠みもできますが、あざとさを覚えますね。このままがいいでしょう。

道行のお初いぢらし村芝居      しをん(秋恋)
*曽根崎心中のお初と徳兵衛を詠まれました。村芝居の道行、どうも笑いを取るような気がします。でも「いぢらし」が効いていますね。句を引き締めています。

そーとドア遅帰りの娘上気顔      晋山(恋)
*句がぶつ切れになってしまいました。句のテーマをできるだけ明確にしましょう。推敲すれば「上気した顔そのままに朝帰り」となりますね。