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インターネット連句
本宝塚「雪螢」の巻
1月4日
皆様、お待たせしました。
今日から仕事始めの方も居られると思います。その影響か分かりませんが、月の連五句目としての恋の句は、やや少なめの6句が集まりました。秋恋の句が2句と恋句が4句です。
その中から、遥夢さんの「許されぬ恋を語りて素浄瑠璃」を、「許されぬ恋語りたる素浄瑠璃」と修正して採りました。「素浄瑠璃」とは太夫と三味線だけで、演技や人形遣いを伴なわない浄瑠璃の演奏形式を言います。演目としての恋なのか、或いは太夫自身の恋なのか判断は読者に委ねられるという仕立て。そこに素浄瑠璃であることの意味を感じました。
さて、月の連六句目は、恋の短句をお詠み下さい。
「宝塚」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。
月の連六句目の締切りを1月6日の20時とします。揮ってご投句ください。1月からは偶数日が締切となっています。
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本宝塚「雪螢」 2020.12.01起首
雪の連
行く先を風に任せて雪蛍 芳(冬) 雪
紫キャベツサラダ彩り 光明(冬)
君笑めば凍てる心も溶くるらん 遥夢(冬恋)
在宅ワーク募る逢ひたさ 炬燵猫(恋)
センサーで手水オン・オフ初社 日和(新年)
毬杖打ちの村は賑はひ マリンバ(新年)
笛太鼓東京音頭繰返し 晋山(雑)
星の連
とんび輪を描く原つぱの上 秋草(雑)
日焼した顔も晴れやかバイク旅 すみれ(夏)
負けん気を出すラムネ早飲み 芳(夏)
夏星のひとつ二人の星と決め ゆき(夏恋) 星
季の移ろひに歩み揃はず メロン(恋)
白無垢のお色直しはチマチョゴリ 芳(恋)
済州島(チェジュ)の浜辺で探す貝殻 しをん(雑)
月の連
携帯はもうすぐ電池切れさうで すみれ(雑)
蓑虫鳴けば猫の耳立ち 秋草(秋)
ひたひたと帰山の僧の月を連れ 遊子(月) 月
老舗秘伝の旨き鱲子(からすみ) 炬燵猫(秋)
許されぬ恋語りたる素浄瑠璃 遥夢(恋)
(恋)
(雑)
皆様の付句
割烹着似合ふ女将は艶めかし すみれ(恋)
*「老舗」と「女将」が密接過ぎるように思います。
許されぬ恋を語りて素浄瑠璃 遥夢(恋)
*「許されぬ恋語りたる素浄瑠璃」に修正して、この句をいただきます。
生真面目な口説き文句に絆される 炬燵猫(恋)
*直線的な口説き文句を支えるのは、若さか老いか、いずれでしょう。絆される側にも同じ疑問が湧きます。「身を捨てた口説き文句に絆される」とすれば必死さは出てますね。
秋団扇我が身に重ね思ひ侘ぶ 秋草(秋恋)
*「捨て団扇我が身に重ね思ひ侘ぶ」という詠みもできますが、あざとさを覚えますね。このままがいいでしょう。
道行のお初いぢらし村芝居 しをん(秋恋)
*曽根崎心中のお初と徳兵衛を詠まれました。村芝居の道行、どうも笑いを取るような気がします。でも「いぢらし」が効いていますね。句を引き締めています。
そーとドア遅帰りの娘上気顔 晋山(恋)
*句がぶつ切れになってしまいました。句のテーマをできるだけ明確にしましょう。推敲すれば「上気した顔そのままに朝帰り」となりますね。