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インターネット連句
本宝塚「雪螢」の巻
1月12日
皆様、お待たせしました。まず、花の連一句目の「絶える」を文語表記の「絶ゆる」とします。
花の連二句目は恋の句をお願いしましたところ、九句の候補が寄せられました。それぞれが工夫された恋句で選ぶのに苦労する喜びがあり、その中から恋文と直接表わさずに、それを詠んだゆきさんの「もう一度唇を当て投函す」を採りました。行為によって本質を表現する作句のテクニックを評価します。
花の連三句目は、恋の短句を仮名留めでお詠み下さい。
「宝塚」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。
花の連三句目の締切りを1月14日の20時とします。揮ってご投句ください。1月からは偶数日が締切となっています。残り五句となりました。
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本宝塚「雪螢」 2020.12.01起首
雪の連
行く先を風に任せて雪蛍 芳(冬) 雪
紫キャベツサラダ彩り 光明(冬)
君笑めば凍てる心も溶くるらん 遥夢(冬恋)
在宅ワーク募る逢ひたさ 炬燵猫(恋)
センサーで手水オン・オフ初社 日和(新年)
毬杖打ちの村は賑はひ マリンバ(新年)
笛太鼓東京音頭繰返し 晋山(雑)
星の連
とんび輪を描く原つぱの上 秋草(雑)
日焼した顔も晴れやかバイク旅 すみれ(夏)
負けん気を出すラムネ早飲み 芳(夏)
夏星のひとつ二人の星と決め ゆき(夏恋) 星
季の移ろひに歩み揃はず メロン(恋)
白無垢のお色直しはチマチョゴリ 芳(恋)
済州島(チェジュ)の浜辺で探す貝殻 しをん(雑)
月の連
携帯はもうすぐ電池切れさうで すみれ(雑)
蓑虫鳴けば猫の耳立ち 秋草(秋)
ひたひたと帰山の僧の月を連れ 遊子(月) 月
老舗秘伝の旨き鱲子(からすみ) 炬燵猫(秋)
許されぬ恋語りたる素浄瑠璃 遥夢(恋)
熱愛覚めて幕が下ろされ ゆき(恋)
坂道の彼方そびゆるビルがあり 揺子(雑)
花の連
客足絶ゆる夜の居酒屋 晋山(雑)
もう一度唇を当て投函す ゆき(恋)
(恋)
(春恋)
(春)
(花) 花
(春)
皆様の付句
文通で中学生のようにピュア 日和(恋)
*中学生=ピュアという式が成り立つのか、もう私どもの年齢になれば分かりません。小悪魔と天使併せ持つように思います。
上気せし頬に頬寄せ告ぐおもひ 揺子(恋)
*この体勢を想像すれば「抱擁」ということになるのでしょうね。ここで重要なのは何が語られたのかということ。その軽重の度合いが分かりにくいですね。
世話好きな若い姉妹の深情け すみれ(恋)
*須磨浦の潮汲みの姉妹、松風、村雨と在原行平のエピソードを思い浮かべました。行平は伊勢物語の在原業平のお兄さん。故事を踏まえた句作りは私は大好きです。この句は現代的に自由な読みをしてもいいですね。
終列車未来信じるシンデレラ 遊子(恋)
*最終列車に別れを惜しむカップルたち、そのヒロインをシンデレラと称するところが、希望を持たせる働きがあり、効果的ですね。
リモートで届け貴方へラブソング 遥夢(恋)
*まさにコロナ下の恋愛事情が伝わります。
悲します恋の句もある恋ごころ 晋山(恋)
*「悲しみも恋の句に詠む恋模様」としましょう。
喧嘩して夫婦茶碗は欠けたまま 炬燵猫(恋)
*仲直りができていない事実を、欠けたままの茶碗で表現しました。いいですね。
もう一度唇を当て投函す ゆき(恋)
*この句をいただきました。
駆け引きが過ぎて縺れた赤い糸 秋草(恋)
*恋の駆け引きに「赤い糸」が耐えられるのか、それが気になります。縺れたのなら解ける可能性もありますが、切れてしまうことも想像されます。