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インターネット連句
本宝塚「雪螢」の巻
1月14日
皆様、お待たせしました。
花の連三句目は恋の短句。最後の連で恋の句作りも残り少なくなる中、恋の成就を願う句が多くなるのは当然の帰結かとも思います。
そこに至らず、実らないままの恋に耐え忍ぶという恋句もありました。そんな秋草さんの「偲ぶ思ひにいつかしら痩せ」を今回は採りました。
花の連四句目は、春恋か恋の句をお詠み下さい。最後の恋の句です。
「宝塚」には表・裏はございませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めたいと思います。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。
花の連三句目の締切りを1月16日の20時とします。揮ってご投句ください。1月からは偶数日が締切となっています。残り四句となりました。
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本宝塚「雪螢」 2020.12.01起首
雪の連
行く先を風に任せて雪蛍 芳(冬) 雪
紫キャベツサラダ彩り 光明(冬)
君笑めば凍てる心も溶くるらん 遥夢(冬恋)
在宅ワーク募る逢ひたさ 炬燵猫(恋)
センサーで手水オン・オフ初社 日和(新年)
毬杖打ちの村は賑はひ マリンバ(新年)
笛太鼓東京音頭繰返し 晋山(雑)
星の連
とんび輪を描く原つぱの上 秋草(雑)
日焼した顔も晴れやかバイク旅 すみれ(夏)
負けん気を出すラムネ早飲み 芳(夏)
夏星のひとつ二人の星と決め ゆき(夏恋) 星
季の移ろひに歩み揃はず メロン(恋)
白無垢のお色直しはチマチョゴリ 芳(恋)
済州島(チェジュ)の浜辺で探す貝殻 しをん(雑)
月の連
携帯はもうすぐ電池切れさうで すみれ(雑)
蓑虫鳴けば猫の耳立ち 秋草(秋)
ひたひたと帰山の僧の月を連れ 遊子(月) 月
老舗秘伝の旨き鱲子(からすみ) 炬燵猫(秋)
許されぬ恋語りたる素浄瑠璃 遥夢(恋)
熱愛覚めて幕が下ろされ ゆき(恋)
坂道の彼方そびゆるビルがあり 揺子(雑)
花の連
客足絶ゆる夜の居酒屋 晋山(雑)
もう一度唇を当て投函す ゆき(恋)
偲ぶ思ひにいつかしら痩せ 秋草(恋)
(春恋・恋)
(春)
(花) 花
(春)
皆様の付句
真心の束祝福の鐘が鳴る 日和(恋)
*先にお知らせしましたが、長句の丈比べになっていました。
甘き邂逅夢か現か すみれ(恋)
*「夢か現か甘き邂逅」と、上下入れ替えた方が納まりが良くなりますね。
君の街見るGPSで しをん(恋)
*「GPSで君の街見る」と直したところ、「君」字が既出でした。
好きだからこそ敢へて身を引く 芳(恋)
*思いやりという、まさに断腸の思いに耐える恋ですね。
親の反対つひに乗越え 遥夢(恋)
*親の理解を得られないままのスタート、と取ってもいいですね。家が関わる恋愛と個々が完結させる恋愛が、まだ綯い交ぜにあるのですね。
バージンロード天使導き 遊子(恋)
*残念ながら大打越に「坂道」がありますね。
あなたに似合ふコート買ひ入れ 晋山(恋)
*このままだと散文的過ぎるので「貴男好みのコート購ふ」としましょう。
偲ぶ思ひにいつかしら痩せ 秋草(恋)
*この句をいただきます。