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インターネット連句
六条院「核の終り」の巻
2月16日
皆様お待たせしました。
春邸4句目は春恋の句です。春の季語を用いて恋を詠むことになるので、その季語の選択に気遣いが必要になりますね。そんな句が八句集まりました。
そして、炬燵猫さんの句「不意の接吻雪解の庭」を採りました。不意の接吻だけど、期待していた感を表わすのが季語の「雪解け」。心の解れにも結び付きました。
次の春邸5句目は花恋の句をお詠み下さい。花の句はここでしか詠めないので、存分に花を愛でて恋を彩っていただければと思います。難しい課題ですが、ぜひ挑戦してみてください。
「六条院」形式には表・裏はありませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めることとします。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。
それでは、春邸5句目の締切りを2月18日の20時とします。揮ってご投句ください。
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六条院「核の終り」 2021.02.12起首
春邸 春兆す核の終りの始まれり ゆき(春)
麦を踏むのも父と暮らせば 光明(春)
弾き語る路上ライブの朧月 芳(春月)
不意の接吻雪解の庭 炬燵猫(春恋)
(花恋)
(恋・雑)
夏邸 (雑)
皆様の付句
にやんにやこ猫の恋のコーラス 縁糸(春恋)
*季語は初春の「猫の恋」になるかと思いますが、発句・脇句が初春で第三が三春の季の流れがあり、ここでまた初春だと、やや停滞感を覚えます。それと「コーラス」は前句の「路上ライブ」と音楽繋がりが明確過ぎ、ふたつの句が描く内容が変化しない、つまり付き過ぎということになります。連句は前の句に付く部分と離れる部分を併せ持つ付句が求められ、その付く部分が重なり過ぎるのを付き過ぎと言います。
君待つ角に香る沈丁 しをん(春恋)
*植物の「沈丁花」を花前に出すのはお勧めできないです。まして、「香る」ですから、花の句に障りますね。
バレンタインのチョコに身構へ ゆき(春恋)
*2月14日と、日付が決まった初春の季語を花前に持って来るのは、晩春の花の句にはやや負担になると思います。
新入生にとびきりの美女 芳(春恋)
*この段階で恋の兆しがあるのかどうか、判定するのは難しいように思います。美女を登場させるだけで恋句になるか、「とびきり」では無理だと思いますね。「新入生に心細(うらぐは)し美女」とすれば恋の兆しを感じさせます。
君の項に桜蘂降る 今日 (春恋)
*花前の句に「桜蘂」は障りますね。「君の項を狙ふ春の蚊」でどうでしょう。
卒業までの日々を惜しみて 遥夢(春恋)
*そんな日々もあったな、と懐かしむ吾輩はさておき、恋句としてはどうでしょうか。「卒業までにつのる思ひを」とすれば、恋の告白を詠んだ句になります。
不意の接吻雪解の庭 炬燵猫(春恋)
*この句をいただきます。
春宵君を帰したくない 秋草(春恋)
*「春宵こそは君とふたりで」とすれば、「春宵」が自然に聞こえますね。