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#65025
光明
ゲスト

インターネット連句
 六条院「核の終り」の巻
2月18日
 皆様お待たせしました。
 春邸5句目は花恋の句です。連句で一番大切なのが花の句、それを恋句にして詠むという難題に、8句応えてくれました。
 その中から恋のゴールとも言える白無垢に、花びらの色を添えた遥夢さんの句「白無垢の君の肩にも飛花ひとつ」を、「君」を惜しんで「白無垢の肩を彩る飛花ひとつ」に修正して採りました。

 春邸も次で最後になります。6句目は恋か雑の句を仮名留めでお詠み下さい。

 「六条院」形式には表・裏はありませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めることとします。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。

 それでは、春邸6句目の締切りを2月20日の20時とします。揮ってご投句ください。

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   六条院「核の終り」    2021.02.12起首

春邸 春兆す核の終りの始まれり      ゆき(春)初春
    麦を踏むのも父と暮らせば     光明(春)初春
   弾き語る路上ライブの朧月       芳(春月)三春
    不意の接吻雪解の庭       炬燵猫(春恋)仲春
   白無垢の肩を彩る飛花ひとつ     遥夢(花恋)晩春
                       (恋・雑)

夏邸                     (雑)
                       (恋・雑)
                       (恋)
                       (夏恋)
                       (夏月)
                       (夏・雑)
                       (雑)

皆様の付句
紅梅が恥ぢらふやうに匂ひ立つ    縁糸(春)初春
*「梅」は初春の季語で「花の兄」とも称されますが、晩春の「花」には該当しません。さらに、ここでは花の恋の句(晩春)が求められていますので、「梅」(初春)は季戻りになり相応しくないのです。

夜目遠目あなた一人を花のもと    今日(花恋)
*「夜目遠目」は成句として知られていますが、そこが句に取り入れる場合のメリットデメリットになります。つまり意味合いが固定化され読みが膨らまないということ。その反面、取り合わせによっては意外性が生じるかも知れないのです。今回はやや前者に近いので、「四目十目あなた一人を花のもと」を提案します。

五分咲の花果つるまで君を待つ     芳(花恋)
*「五分咲の花果つるまで返事待つ」と「君」を外しましょう。

白無垢の君の肩にも飛花ひとつ    遥夢(花恋)
*この句をいただきますが、後の連でも恋の句が求められるので「君」は残して置き、「白無垢の肩を彩る飛花ひとつ」としましょう。

花びらの絨毯の香に埋もるる    メロン(花恋)
*「絨毯」は冬の季語になりますね。「花びらの香にふたりして埋もるる」でどうでしょう。

花衣君の移り香抱きしめる      ゆき(花恋)
*君と私の位置関係が分かりにくいように思います。「花衣」の君の移り香を抱くのは私だとすれば、その場所はどこで、その時、君はどうしているのか、考えてしまいます。

初な恋契らぬままに花溢れ     炬燵猫(花恋)
*うぶな恋は爛漫の花には圧倒されてしまうようですね。でもよく読めば濃厚な恋でもあるようです。

湯浴みする君の項に花こぼれ    しをん(花恋)
*花の咲き誇る露天風呂の景と読みました。風情を感じます。