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#65274
光明
ゲスト

インターネット連句
 六条院「核の終り」の巻
2月28日
 皆様お待たせしました。
 夏邸4句目は夏恋の短句でした。夏の季語を用いて恋句にする、それも七七の短句でという課題に、七名の方が応えてくれました。
 その中で、声高に恋を表わすのではなく、ひとつの動作で恋の心情を詠みあげた、秋草さんの「躊躇ひがちに潜る青蚊帳」を採りました。同衾する部屋に掛かった青蚊帳の内に入ろうとしている、その瞬間の心の揺れを繊細に描きました。

 夏邸の5句目は夏月の句をお詠み下さい。

 「六条院」形式には表・裏はありませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めることとします。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。

 早くも2月が逃げてゆきました。早いですね。それでは、夏邸5句目の締切りを3月2日の20時とします。引き続き揮ってご投句ください。

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   六条院「核の終り」    2021.02.12起首

春邸 春兆す核の終りの始まれり      ゆき(春)
    麦を踏むのも父と暮らせば     光明(春)
   弾き語る路上ライブの朧月       芳(春月)
    不意の接吻雪解の庭       炬燵猫(春恋)
   白無垢の肩を彩る飛花ひとつ     遥夢(花恋)
    晩のおかずはいつもコロッケ    秋草(雑)

夏邸 ポパイ見て身近になりぬアメリカン  晋山(雑)
    国境越へて添へる日を待つ    メロン(恋)
   馴初めも別れもネット司り      揺子(恋)
    躊躇ひがちに潜る青蚊帳      秋草(夏恋)
                       (夏月)
                       (夏・雑)
                       (雑)

皆様の付句
初めてのキス遠くで花火      縁糸(夏花恋)
*連句では花の座というのがあります。そこでは正花とされる花の季語を用いて句を詠まなければなりません。この巻ではすでに春邸の5句目で、春の正花である「飛花」が詠まれました。そして、「花火」は夏の正花に当たります。これを用いて句を詠むと「夏花」の句ということになり、まさに「初めてのキス遠くで花火」は夏花恋の句というわけです。つまり、ここで求められている夏恋の句から外れてしまっているのです。

インスタデビューペアのアロハで しをん(夏恋)
*夏邸の1句目に「アメリカン」が出ているので、ハワイ州につながる「アロハ」が気になりました。ユニクロ絡みで「インスタデビューペアのすててこ」という手もありますね。

共寝せし夜に聞くほととぎす    揺子(夏恋)
*ここまで生類が出ていないので、この句も採ろうか迷いました。それ以外に連句では短句の場合、下句の句調が二五か四三になるのを嫌います。理由はリズムが整わないとされるからです。この巻でも短句の下句は全て五二か三四になっています。しかし、それは絶対ではなく、リズムよく聞こえる場合は二五も認められます。その例がこの「共寝せし夜に聴く杜鵑」です。ここでは「トモネセシヨニキク」と9音の一体感が生じており、それを分ければ5音と4音で、そこに「ホトトギス」の5音が付くという構成になっており、二五のリズムを避けることができているからです。

躊躇ひがちに潜る青蚊帳      秋草(夏恋)
*この句をいただきました。

ビキニの君は眩し過ぎたよ    メロン(夏恋)
*ビキニの水着は一世を風靡しました。まさに女性を眩しく輝かせたように思います。眩し過ぎて直視できない男性も多くいたのでしょう。因みに「ビキニ」という名称は、アメリカが原水爆実験を行ったマーシャル諸島の環礁の名で、この水着が発表された時、あまりにも衝撃的なスタイルだったため、ビキニの核実験の衝撃に並ぶものとされ、命名されたそうです。

お化け屋敷にペアの浴衣で     遥夢(夏恋)
*この句でもペアの衣類が用いられていますが、「お化け屋敷」は晩夏、「浴衣」は三夏で季重なりになっています。連句では付け句の季の判断に影響するので、季重なりは好ましいものとはされておりません。「お化け屋敷にペアの悲鳴が」とすれば、「ペア」も生きますね。

甘い香水匂ふ助手席       炬燵猫(夏恋)
*ドライブでのエピソードでしょうか。助手席から香り立つ香水の名は、それをつけた女性の一挙手一投足は、なんて考えると運転も要注意になりますね。「甘い香水残る助手席」とすれば、別のストーリーが生まれます。