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#65630
光明
ゲスト

インターネット連句
 六条院「核の終り」の巻
3月14日
 皆様お待たせしました。
 秋邸5句目は秋の句をお願いしました。春邸で「花」を詠んだ後は、植物関係が出ていないことに気付かれたのか、お寄せいただいた5句の内、3句が「菊日和」「色葉散る」「夕紅葉」を詠まれていました。
 その中の「菊」は別名「花の弟(おとと)」と呼ばれ、ここでは「花」の句ひとつと対になる面白さを感じたので、縁糸さんの「菊日和ちよつと一服ほつこりと」を「日」字が既出なのと、「菊日和」自体が天象として、明るく澄んだ秋の空を表し、前句の「月影」とは馴染まないので、釈教の「菊供養ちよつと一服ほつこりと」に修正して採りました。

 秋邸6句目は雑の短句を仮名留めでお詠み下さい。

 「六条院」形式には表・裏はありませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めることとします。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。

 秋邸6句目の締切りを3月16日の20時とします。引き続き揮ってご投句ください。

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   六条院「核の終り」    2021.02.12起首

春邸 春兆す核の終りの始まれり      ゆき(春)
    麦を踏むのも父と暮らせば     光明(春)
   弾き語る路上ライブの朧月       芳(春月)
    不意の接吻雪解の庭       炬燵猫(春恋)
   白無垢の肩を彩る飛花ひとつ     遥夢(花恋)
    晩のおかずはいつもコロッケ    秋草(雑)

夏邸 ポパイ見て身近になりぬアメリカン  晋山(雑)
    国境越へて添へる日を待つ    メロン(恋)
   馴初めも別れもネット司り      揺子(恋)
    躊躇ひがちに潜る青蚊帳      秋草(夏恋)
   月照らす小さき金魚の小さき背   炬燵猫(夏月)
    水鉄砲は的を外して       しをん(夏)

秋邸 宝くじ願ひをこめて神棚へ     メロン(雑)
    惚れる薬と知つて飲み干す      芳(恋)
   久びさの逢瀬を満たす今年酒    しをん(秋恋)
    去り行く足音(あのと)潤む月影  遥夢(月恋)
   菊供養ちよつと一服ほつこりと    縁糸(秋)
                       (雑)

冬邸                     (雑)
                       (冬恋)
                       (冬月恋)
                       (冬恋)
                       (新年)
                       (新年)

皆様の付句
菊日和ちよつと一服ほつこりと    縁糸(秋)
*「菊供養ちよつと一服ほつこりと」に修正していただきました。

茜差す利尻富士見て海猫帰る    しをん(秋)
*「茜さす」はあくまでも太陽の輝きを主とした枕詞ですので、前句の「月影」とはこれも馴染みませんね。ここまで生類は「金魚」だけなので、鳥類を詠まれたのはいいと思います。

色葉散る湖はかそけく美しく    メロン(秋)
*景の句としてはよく整っており、美しい恋離れの句になりました。

夕紅葉母旅立ちて幾年に       揺子(秋)
*哀感をうまく詠まれたのですが、「年」字が打越に既出でした。

唐臼の朝のしじまを破り鳴る     秋草(秋)
*水力を二十四時間利用する「唐臼」が、突然のように「朝のしじまを破り鳴る」のはどう辻褄が合うのでしょうか。その時だけ気が付いたと言うことも有り得るのかも知れませんね。