返信先: インターネット連句を始めます。

[光明]

インターネット連句
　六条院「核の終り」の巻
３月２２日
　皆様お待たせしました。
　冬邸の３句目は冬月恋の句をお願いし、冬の月と恋の取り合わせを工夫された句が、６句集まりました。つまり、この六条院最後の月の句となるわけです。
　そうして、秋草さんの「月渡る落ち葉に混じる睦み声」を採りました。直接的な恋の表現に捉われず、情感のある月恋の句になっています。

　冬邸４句目は冬恋の短句を晩冬以外でお詠み下さい。

　「六条院」形式には表・裏はありませんが、基本的な式目は歌仙式に倣って進めることとします。なお仮名遣いは歴史的仮名遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので現代仮名遣いでも結構です。また、同字は月・花以外は一語一会です。

　冬邸４句目の締切りを３月２４日の２０時とします。引き続き揮ってご投句ください。

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　　　六条院「核の終り」　　　　2021.02.12起首

春邸　春兆す核の終りの始まれり　　　　　　ゆき（春）
　　　　麦を踏むのも父と暮らせば　　　　　光明（春）
　　　弾き語る路上ライブの朧月　　　　　　　芳（春月）
　　　　不意の接吻雪解の庭　　　　　　　炬燵猫（春恋）
　　　白無垢の肩を彩る飛花ひとつ　　　　　遥夢（花恋）
　　　　晩のおかずはいつもコロッケ　　　　秋草（雑）

夏邸　ポパイ見て身近になりぬアメリカン　　晋山（雑）
　　　　国境越へて添へる日を待つ　　　　メロン（恋）
　　　馴初めも別れもネット司り　　　　　　揺子（恋）
　　　　躊躇ひがちに潜る青蚊帳　　　　　　秋草（夏恋）
　　　月照らす小さき金魚の小さき背　　　炬燵猫（夏月）
　　　　水鉄砲は的を外して　　　　　　　しをん（夏）

秋邸　宝くじ願ひをこめて神棚へ　　　　　メロン（雑）
　　　　惚れる薬と知つて飲み干す　　　　　　芳（恋）
　　　久びさの逢瀬を満たす今年酒　　　　しをん（秋恋）
　　　　去り行く足音（あのと）潤む月影　　遥夢（月恋）
　　　菊供養ちよつと一服ほつこりと　　　　縁糸（秋）
　　　　盲導犬は仕事中です　　　　　　　炬燵猫（雑）

冬邸　映画館出れば夢から現実へ　　　　　　秋草（雑）
　　　　嚏の顔を見られ消え入る　　　　　　　芳（冬恋）
　　　月渡る落ち葉に混じる睦み声　　　　　秋草（冬月恋）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（冬恋）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（新年）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（新年）

皆様の付句
まつたりと炬燵で二人雪見月　　　　　縁糸（冬恋）
＊先に書きましたように、天象の月の句に残念ながらなっていません。

戻らぬと決めたふたりに冴ゆる月　　　遥夢（冬月恋）
＊「戻らぬ」の意味が深まらないところに、物足りなさを感じます。

愛告げて冬満月の燦然と　　　　　　しをん（冬月恋）
＊プロポーズの成功を予感させる月の輝きに美しさを覚えます。

月渡る落ち葉に混じる睦み声　　　　　秋草（月冬恋）
＊この句をいただきました。

ポケツトを分かち合ひ往く寒の月　　　揺子（冬月恋）
＊「ポケットで握り合ふ手に寒の月」とすれば、状況がより具体的になりますね。

月に誓ふクリスマスのプロポーズ　　　　芳（冬月恋）
＊「月探し誓ふ聖夜のプロポーズ」と、より現実的な表現にしてみました。