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インターネット連句
伊予の湯桁「琴の会」の巻
6月6日
お待たせしました。中一〇句目は新年の短句ということもあってか、いつもよりは少ない数の、六句集まりました。その内の二句が、新年の季語として同じ意味の「蓬莱」「喰積」を詠まれ、別の二句は「女礼者」「春着」と女性が登場し、残り二句は新年になって始めてのことを季語にした、「旅行始」「日記始」を詠んだ句でした。
ここは正月を形で表わす「蓬莱」を詠んだ遊子さんの、「蓬莱飾る京の常宿」を採りました。地名の固有名詞「京」が入っているのも、効果的でした。そして、前句の将棋盤から京都の地図を連想させ、人物像もいろいろと想像させてくれます。
中一一句目は新年花の句を仮名留めでお詠み下さい。
といっても、季語としての新年の正花は「餅花」「年の花」「花の春」に限られますので、同じ季語の競作になると思います。普段、これらの季語で詠むことはほとんど無いでしょうから、どうぞお楽しみください。
基本的な式目は歌仙式に倣って進めることとします。仮名遣いはいつも通り、歴史的かな遣いとさせていただきます。不馴れな方はこちらで直しますので、現代仮名遣いでも結構です。同字は月・花以外は一語一会とします。
中一一句目の締切りを8日の20時とします。揮ってご投句ください。
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伊予の湯桁「琴の会」 2021.05.04起首
左 初袷たをやかに座す琴の会 メロン(夏)
風の調べに揺るる葉桜 光明(夏)
夏燕空を自在に遊ぶらん 遥夢(夏)
仕事帰りにフィットネスジム 炬燵猫(雑)
金色の手作りジャムを購うて 秋草(雑)
路面電車が見せる町並み 芳(雑)
月中天魚も眠る水族館 ゆき(月)
お独りさまの集ひ夜長に しをん(秋)
中 地芝居の台詞合はせは白熱し 芳(秋)
のそりと歩く若冲の象 炬燵猫(雑)
ほの一字背(そびら)になぞり頬を染め 今日(恋)
疑惑の後妻じつは世話焼き 日和(恋)
媾曳の浜辺に寄せる黒い波 遊子(恋)
寝酒の友に誘ふあやかし 秋草(冬)
浄土にも有りや冬月ちちははよ しをん(冬月)
柚子湯の柚子をギュッと抱きしめ 炬燵猫(冬)
定跡を踏まえた上の詰将棋 日和(雑)
蓬莱飾る京の常宿 遊子(新年)
(新年花)
(雑)
(恋)
(恋)
(月)
(秋)
右 (秋)
皆様の付句
女礼者が辞儀深くする しをん(新年)
*「辞儀深く」という表現に物足りなさを覚えます。
旅行始は断捨離のあと 炬燵猫(新年)
*「断捨離のあと」に、正月の趣きがやや薄れるような感じがします。
春着嬉しき玉砂利の音 遥夢(新年)
*初詣を「玉砂利の音」で表現した詩的な句になりました。
日記始の決意大きく 秋草(新年)
*「決意大きく」という表現に大仰さを少し感じました。「決意揺るがず」ぐらいでどうでしょう。
蓬莱飾る京の常宿 遊子(新年)
*この句をいただきました。
謂れを守り作る喰積 ゆき(新年)
*正月準備の感が強く、新年を寿ぐという句の要素が満たされていないように思います。