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■ギャラリーさま、ご意見有難うございます。仰って頂いている箇所は、
ナウ
真夜中の真綿に湿す除光液 健
深き海より揚がる仏像 麦
メモワール港の見える丘に佇ち 紅
テラスを過ぎるてふてふの影 晴
可笑しさと哀しさ南都雄二の死 遊人
棒鱈炊いて昼の独酌 助
いつしかに花を敷寝の高鼾 日
つり下げて干す筆にやわ東風 執筆
で、ここが〈春・雑・春・春・春〉と春が一度途切れてまた次に春が始まるのは連句のルール
としてはよろしくありませんが、お確かめ頂きましたように「テラス(夏)を過ぎるてふてふ
(春)の影」を夏の蝶ととり、〈夏・雑・春・春・春〉としてみました。(この作品は世吉で
ナウは8句)。
「テラス(夏)を過ぎるてふてふ(春)の影」を夏の蝶としこの句を夏に取るというのは、現
在の連句人の感覚ではそれほど特異な判断ではなく、普通に了解出来ているように感じており
ますし、そういう行き方で支障ないと思います。
俳句の世界では一般的に季重りを避けますが、これも使い方次第で、一句の中の季語がどのよ
うに働いているかのそれぞれの吟味で決まることと思います。重心があやふやになり。焦点
がぼやける季重りではマイナスですが、季のイメージの相乗効果を期待出来る季重りの例もあ
ります。その場合一句の中のどの季語が優勢に働いているかで一句を鑑賞することになります
が、連句ではこうした場合の優先度を捌く「約束事」について特にはには見たことありません。
ただ、「花「や「月」といった特別な景物を取り合わせた時は「花」を優位に取り「春の月に
なる」という「約束事」はあります。
連句は社交ダンスと同じで、初めはステップが気になり足の運びもぎこちないですが、慣れて
くると自由に情感を表現出来るようになります。連句もおおまかな基本を共有しあっていれば、
お互いの自由なアイデアの交歓に重心が移り、毎度式目のことを気にしてないと先に進めない
遊びではないと思います。捌きの采配にもよりますが。
どうぞ次回連句の出航の折はここでの俳号もお持ちになって、遊んで頂きたいと思います。