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■桃さん、よいご指摘有難うございます。意識しないといけないところなのに、スルーしてました。
背中に眠る児へは秋風 晴
ウ
不受不施の寺の団栗転がり来 にゃん子
百回噛めば満つる空き腹 麦子
「背中」と「(空き)腹」は肢体の打越ではないかということ、その通りで、ここは気にすべきところだと思います。ただ、折角ですから書いてみますと、桃さんもご存じだろうと思いますが、芭蕉連句の句数去嫌を精緻に研究した原田曲斎でしたらこの辺り“異支体越不嫌”という蕉風寛制を持ち出すのではないかと思います。『芭蕉連句集』(岩波文庫)にあります歌仙「其にほひ」から、
かご作るそばにあぶなく目をふさぎ 桃鯉
松葉の埃(ゴミ)のにゆる鍋蓋 翁
雉子笛を首に懸たる狩の供 仝
の例を帰納し、「目」と「首」という「異支体」は打越にあっても構わないと一般論を導き出しています。う~ん、です。しかし、それはそれとしてこの三句の渡り、肢体の打越など小さなものに思わせるくらい素晴らしい付合です。
というわけで、こちらの「肢体の打越」は手を入れさせて貰います。
■⑤歌仙「ポケットの」ウ2治定
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⑤歌仙「ポケットの」 2018.6.2 起首
ポケットの中に景色や更衣 雀羅
卯波を蔵うコインロッカー 桃
大陸に版画の行方追ひかけて 小波
丘にのぼれば街の灯が見え 田助
町をあげ歌へ踊れの月の宴 富士
背中に眠る児へは秋風 晴
ウ
不受不施の寺の団栗転がり来 にゃん子
百回噛めば満つるしあはせ 麦子
○ともかくもこの「百回噛めば」は気に入りましたが、「アミラーゼ満ち」などとするとまるで牛の反芻胃のようですし、麦子さん、治定句のようにおゆるし下さい。
ではこれにどうぞ。