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■⑤歌仙「ポケットの」ウ11治定
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⑤歌仙「ポケットの」 2018.6.2 起首
ポケットの中に景色や更衣 雀羅
卯波を蔵うコインロッカー 桃
大陸に版画の行方追ひかけて 小波
丘にのぼれば街の灯が見え 田助
町をあげ歌へ踊れの月の宴 富士 月・秋
背中に眠る児へは秋風 晴
ウ
不受不施の寺の団栗転がり来 にゃん子
百回噛めば満つるしあはせ 麦子
昨日の歯医者の予約思ひ出し 富
心変はりを責めぬ夕風 小石
お隣のフランソワーズはうちのタマ 桃
感謝祭から太り始める 羅
眠らざる街にファミレス冬の月 富 月・冬
若者あまた雪に彷徨ひ 波
高々と角笛鳴らす妖精王 桃
文士劇にもギャラが出ていた 羅
フラッシュの残像の中花吹雪く 和嘉子
○舞台の陶酔を描いて自然だと思います。昔見た太地喜和子と平幹二郎の『近松心中物語』の道行き場面のはあれは花吹雪だったのか雪が降っていたのか時々記憶があやしくなります。記憶が加工されるからですが、実際の舞台は舞台として、もうどっちでもいいような気もします。「人波に委ね流るる花衣」、これも面白い花の句ですね。
桃さん、20数年前のことですが、『電脳連句で遊ぶーヂイとアンナのパソコン通信』(三省堂)の辻アンナさんと東明雅先生と一座しました折、アンナさんが「読み返す宍戸梅軒くさり鎌」という付けをなさった時、先生が「呼び返す宍戸梅軒くさり鎌」だったらどうなんでしょうと仰って、いたく感銘を受けたこと記憶しています。「読み返す」は本という枠の中のことですが、「呼び返す」とすると「宍戸梅軒」が現前します。句は一字で変わりますね。
ではお次をどうぞ。春の短句です。