■⑥歌仙「天牛や」ウ9治定
∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂∂
天牛や新幹線を止める雨 雀羅
甚平のまま乗り移る舟 和嘉子
透かし入りノートブックを文机に 桃
保養所の庭四季を彩り 富士
風に乗り玉兎の駆けて行く小径 小波 月・秋
湧き水で研ぐ郷の新米 富
ウ
冬隣内なる鬼と打ち解けて 羅
小町の歌を懸想文売 桃
あれ以来三日にあげず見る夢は 富
くらげ寄せくる原発の海 羅
シャンパンの泡は細かにたちのぼり 桃
絵筆に浸す淡き桃色 嘉
今ここでローランサンになりたくて 波
ワープの基本五秒息とめ 小石
天窓の真上に月の冴ゆる刻 富 月・冬
(天窓の向こうに冴ゆる月ありて)原句
○「て止め」の打越も避けましょう。呼吸法を工夫している人に降りてくるインスピレーションに触れている付句ですね。
次は雑で花前です。