■⑨歌仙「頭上より」 2018.12.3 起首
〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆〆
頭上より普化の鈴鳴る師走かな 雀羅
○ご無沙汰いたしました。師走になりました。連句の旅を続けます。いろんなことをやりとりしながらの連句付合いになればと思います。
拙句「普化」は「広辞苑」にも載っていますが、中国唐の時代の禅僧です。一言で言えば、宗教的ドグマの絶対化に喝を入れ続けた狂僧、という感じです。『臨済録』にある臨済と普化との丁々発止には胸の透くようなアッと驚くようなシーンがしばしば描かれます。宗教家だけでなく、連句人にとっても、触発される部分が沢山あるのではと思います。芭蕉さんが禅の修行をしたということの意味合いも、こうしたものを読みますと大いに首肯されるところあるかと思います。もやもやしたままの師走突入に、普化のことを思い出せたのは嬉しい限りです。
どうぞ。